ほぼ日刊イトイ新聞

2020-07-21

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・うちから近所のコンビニは2軒ある。
 家から出て、右と左、直線の反対方向に2軒である。
 100メートルくらい右に行くと小さいコンビニAがある。
 左に50メートルほど行くと、やや小さめのコンビニBだ。
 どちらも、ファミリーマートなのだが、
 ほんの少し、左のやや小さめのほうが品目が多い。
 しかし、ぼくは、ほとんど右の100メートルのほうに
 足を向けてしまい、そっちで買いものすることが多い。

 なぜか?賢明な読者はすでにおわかりであろう。
 左の距離的に近くて品目の多いコンビニに行くには、
 歩行者横断用の信号をひとつ渡らねばならないのだ。
 つまり、クルマの通る道を横切ることになるのだ。
 距離は近いし、コンビニとしてのキャパシティもある。
 それなのに、途中で道を横切るというだけで、
 ぼくはそっちに行くことを億劫がっているのだ。
 しかし、いつもこころのなかで思っている。
 100メートル歩いている間、ほんの少し後悔している。
 「こっちA、倍くらい遠いのに、歩きだしちゃったよ。
 いまから引き返して、あっちBへ向かったら、
 そのほうが近いくらいかもしれないな。」
 いや、そんなことを考えている間にも、
 目的地Aに少し近づいているし、
 あっちBのコンビニからはどんどん遠ざかっていく。
 かくして、今夜も、遠いほうのコンビニAに来た。
 何度も、こういうことをくりかえしている。
 人の「生活圏」が、どうできているかを考えるとき、
 「人はなかなか川を渡らない」ということを知る。
 人は、橋があっても渡らないように生活してしまう。
 道路も、川なんだよな、と思ってはいたけれど、
 じぶんの身体が、こんなふうに渡らないものだとはねー。

・コンビニでは、牛乳と飲むタイプのヨーグルトを買って、
 家のヨーグルトメーカーで増やして飲んでいるんだけど、
 飲むヨーグルトのほうが、飲みやすくていいね。
 一時期飽きてやめていたヨーグルト習慣が、戻ったもの。
 やっぱりね、ヨーグルトをまじめに摂ってるときのほうが
 お腹の具合がいいんだよね。
 ちょっと甘みを加えてつくっているせいもあるけどね、
 いまは、こいつが俺のやり方なんだ(キリッ)。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
コンビニでも、説明を読みながらセルフレジに挑戦したぜ。


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