【香港=木原雄士】香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は19日、新型コロナウイルス対策を強化すると発表した。同日に確認した新規感染者は108人と、1日としては過去最高を更新した。20日から公務員を在宅勤務とするほか、屋内の公共施設でもマスク着用を義務付ける。
香港で新型コロナウイルスの感染者が増えている(17日)=ロイター
林鄭氏は記者会見で「状況は非常に深刻で、流行を抑え込める兆しがない」と指摘した。18日に立候補受け付けが始まった9月の立法会(議会)選挙については「現時点で予定の変更はない。選挙は重大な事項であり簡単には変えられない」と述べた。
香港は感染がほぼ収束していたものの、7月上旬から域内感染が広がり始めた。これまで公共交通機関の中でマスク着用を義務付けてきたが、その範囲を広げる。公務員は緊急対応を除いて在宅勤務とする。高齢者などリスクが高い人の検査も強化する。