「大気の状態が不安定」って? | 考えて楽しい理科の学習

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理科はよく暗記科目と言われますが、本当の理科の楽しさは「なぜ?」「実験や観察をして、調べてみたい!」という探究心をもって、いろいろなことを考えて、新しい発見をすることです。


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先週も今日も、夕方は関東地方の各地で、夕方になると短時間で大雨や雹が降りましたね☔天気予報では「大気の状態が不安定になり…」と説明しています。たぶん皆さんも「大気の状態が不安定」って聞いたことあると思います。でも、大気の状態が不安定ってどういう状態なんでしょう?

 

そもそもの知識を確認しましょう。「暖かい空気は軽いから上へ行き、冷たい空気は重いから下へ行く」よね。

 

さて、一緒に考えてみましょう。夕方に大雨や雹がざっと降る日の日中は、太陽が地面を照らし、地上付近の気温が上がった日だなって気づいたことはありますか。暖かく湿った空気が入り込んだり、太陽が地上付近の空気を暖めたりします。すると夕方ごろには、地上付近は暖かい湿った空気でいっぱいになり、その空気は上昇気流となって上へ上へと昇っていきます。一方、上空にあった冷たい空気が地上へとす~っと降りてきます。大雨がざっと降る前、急に寒い空気がす~っと流れてくるのを感じたことありませんか。そして、上昇した暖かい湿った空気はもっともっと上へ上へと上昇します。分厚い積乱雲をどんどんつくります。…そして、ざーっと短時間で強い雨や雹を降らせるわけです。

天気予報で「上空に(強い)寒気が入り」とか「南から暖かく湿った空気が入り」とか「日射により地表面が温められ」とか、聞いたことありませんか。これらはすべて「大気の状態が不安定」になることの原因なのです。

 

簡潔にまとめましょう。「冷たい空気」は下へ、「暖かい空気」は上へ、空気が動いている状態を「大気の状態が不安定」といいます。すると、活発な積乱雲の発生に繋がり、集中豪雨や落雷、突風、雹といった気象現象を生みだすのです。

実は明日も「大気の状態が不安定」になり、「夕方に集中豪雨や雹が降る」そうです。明日は太陽や空気、空の動きを感じながら、生活してみましょう。

 

【わかるかな?入試対策】

①「暖かく湿った空気」とありますが、日本列島に影響を表す4つの気団のうち、何気団のことでしょう。

 ヒント:春や夏に南の海上から日本列島に張り出してくる気団です。だから、春や夏の夕方に急な集中豪雨とかが多いんですよ。

②逆に「大気の状態が安定」とは、どういう状態でしょう。

③「暖かい空気(液体も)は軽いから上へ行き、冷たい空気(液体も)は重いから下へ行く」 

 これは身の回りでもよくおこる現象です。探してみましょう。

 

【答え】 2~3日後に、アップしますね。