わり算には「包含除」と「等分除」があります。この区別をしっかりと教えなくてはなりません。しかし、なんとなくしかわからない方も多いと思います。包含除と等分除の違いと区別をわかりやすく説明していきます。
まず、下のりんごを使って「6÷3」を絵で表してみましょう。
2種類の絵が描けますか?
もくじ
包含除
上のように、6このりんごを3こずつ包んでいくのが包含除です。絵や図では、左から除数分ずつ囲んでいきます。
「りんごが6こあります。1人に3こずつ配ると何人に分けられますか。」
「32人の子どもを4人ずつのグループに分けます。いくつのグループに分けられますか。」
というような問題です。わる数(除数)とわられる数(被除数)の単位が必ず同じになります。商を□として、かけ算の式で表すと、
と、かける数(乗数)が□になります。
等分除
上のように、6このりんごを3人に配っていくのが等分除です。1人分がわからないので、左から囲んでいくことはできません。正確には下のように左から配っていく絵になります。
「トランプ52枚を4人で同じ数ずつ分けます。1人何枚のトランプをもらいますか。」
「32人の子どもを4台の車に、同じ人数になるように乗せます。1台に何人乗りますか。」
という問題です。除数と被除数の単位が異なることがほとんどで、問題文に「同じ数ずつ」という言葉がでてきます。商を□としてかけ算の式に表すと、
と、かけられる数(被乗数)が□になります。
包含除と等分除の違いがわかりましたか?絵で表すと1番左のリンゴと2番目のリンゴが同じ人のものになるなら包含除、別の人のものになるなら等分除という見分け方もできます。
等分除と包含除の考えは必要か
日常生活ではわり算の違いは意識しませんね。児童にとっても「等分除だからこの解き方」というような使い分けもないため、必要性はほぼないと言えるでしょう。
「等分除・包含除の違いを理解すべきである」という指導ではなく、「なんとなくわり算は2種類あるんだなぁ」程度の理解でよいと思います。
しかし、教える立場にある教員は違います。きちんと違いを把握していないと思わぬところで授業が成り立たなくなります。
詳しくは、4年生「わり算の性質」で説明します。
[…] この授業では、絶対に包含除の問題にしなくてはなりません。 […]
[…] 等分除と包含除の違い・見分け方 […]
[…] 等分除と包含除の違い・見分け方 […]
[…] わり算の種類 […]