白黒地帯

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SSTR用GCPのキー取得詳解

画面テキスト読み取り+翻訳ソフト「SSTR」に必要なGCPキー取得について解説します。
SSTRについてはこちら。
whiteblackspace.hatenablog.com

GCPとは

Google Cloud Platformの略です。
Googleが提供しているクラウドサービスで、サーバーとかストレージとかいろいろなサービスが含まれています。
今回はSSTRで画面からのテキスト読み取り(OCR)と翻訳をするためにGCPに登録して使う必要があることだけ覚えてください。

以下のガイドについて

SSTRで必要なGCPのサービスアカウントキーを取得する方法を以降解説しますが、もちろんGCPの更新によって手順が変わる可能性があるので正確なところは最新情報を確認してください。
わかる人向けには、最終的にはGoogle Vision APIGoogle Translation APIが使えるサービスアカウントキーが取得できれば大丈夫です、と伝えておきます。
それでダメなら作者がアプリ更新をサボっている場合があるので、下部フォームなどからご一報ください。

GCPを開始する

cloud.google.com
ともかくGCPに登録・開始します。
GCPで今回使う機能は本来有料です…が、初めて使う人は無料トライアルがあり、これが1年間または3万円分までとなっています。
SSTRで使う読み取り・翻訳は非常にお安く、まず3万円使い切らないです。ちなみに計算したらだいたいですが300枚読み取らせても43円でした。
使い切るほうが難しそう。

無料トライアルでもクレジットカード等支払い情報の登録が必要です。ここが人によっては少しハードル高いかも。
ただし登録しても勝手にお金がかかることはなく、トライアル分を使い切ったらサービスの利用が止まるだけなので、その点では安心です。

プロジェクト画面からスタート

f:id:Spoonail_Iroiro:20191018053001p:plain

GCPが開始できると、このプロジェクト画面が一番最初に出てくると思います。ここからスタートします。

APIを有効化する

まずはSSTRで使うテキスト読み取りと翻訳のAPIを有効化します。
下図の赤丸でしめした三本線をクリックし、サイドバーを表示した後
APIとサービス>ライブラリの順に選択します。
f:id:Spoonail_Iroiro:20191018055607p:plain

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こんな感じで検索画面が出てくるので、「Cloud Vision API」で検索します。
すると「Cloud Vision API」が結果に出てくるのでクリックします。
名前からわかりにくいですがこれがテキスト読み取りのAPIです。

f:id:Spoonail_Iroiro:20191018053543p:plain
Cloud Vision APIの個別ページが表示されます。
ここで「有効にする」をクリックすると有効化が完了します。

翻訳の方も同様に、検索→個別ページ→有効にするの流れで有効化します。
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「Translate」とかで検索すると「Google Translation API」が出てくるので、同じように個別ページ>「有効にする」をクリックします。

これでSSTRに必要な機能はオンにできました。

サービスアカウントキーを取得

もう一つだけやることがあります。
公式にはサービスアカウントキーと呼ばれる、GCPのライセンスキーのようなものを取得する必要があります。
一応GCPは有料サービスなので、機能をアプリから使うにはお金を払ってますよーという証明のライセンスキーが必要になるわけですね。

また左上の三本線をクリックしてサイドバーを出し、APIとサービスから今度は認証情報をクリックします。
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初めての場合はまだ認証情報がないので空っぽの画面が出てくると思います。
「認証情報を作成」>「サービスアカウントキー」をクリックします。

いろいろ入力欄が出てくると思います。
キーがほしいだけなのになんじゃい、と思うかもですが
GCPには色んなサービスがあって、他の人に使ってもらうこともあるので
アプリごとにできることを制限しないと悪用された場合に大変なことになる可能性があります。
本来はその「制限」を保持するのがサービスアカウントですが、今回は自分のGCPアカウントを自分から使うだけなので名前等殆どの項目は気にしなくていいです。
一つだけ、「役割」の項目はGoogle Translate API管理者」にしないと翻訳が使えないので、ここだけこれにしてください。
ということで、下図のように記入してくれればOKです。

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できたら、キーのタイプはデフォルトのまま「JSON」を選んだ状態で「作成」ボタンを押します。
~~~.jsonという名前でキーファイルがダウンロードできます。
お疲れさまでした。
このキーファイルをSSTRのアプリフォルダ内「key」フォルダ↓に入れれば準備完了です。
アプリ内から自動でキーを認識します。
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ないとは思いますが、このキーは他の人に教えたりアップロードしないでください。
他の人がこのキーを使うと、他人が使った分を自分に請求されてしまいます。

まとめ

SSTRで使う最低限の部分だけですが、GCPのサービスアカウントキー取得手順とAPI有効化をやりました。という意味ではちょっっっと技術記事?
質問とかなにかあればフォーム↓からどうぞ。フィードバック強化週間です(?)

わかる人向け:サービスアカウントキーをDACとして使用、つまり環境変数GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALに登録している場合はkeyフォルダに置かなくてもSSTRは使えます。keyフォルダに置いてうっかりどこかにUPしたり(?)したくないという方に。
GCE上ならなにもしなくても使えるんじゃないかな、と思うけど試してません…