前から18世紀にヨーロッパで流行した銅版彫刻系欧文書体に関心がありました。中でもローマン体の優雅さとその中に感じる仄かな人間らしい無骨さに心奪われました。
この雰囲気に合う和文書体はなんだろうと日々考えていましたが、自分の少ない知識では納得のいく組み合わせが思いつきませんでした。結果この度、微力ながら自分の手で作るという手段となりました。
初めての和文書体制作となり右も左もわからない中、どうにか自分なりの「銅版彫刻系明朝体」を形にすることができました。「銅版彫刻」と「明朝体」という二つの異なるルーツを持つ書体同士をモチーフとしたため、洋と和が混ざり合った少し見慣れない文字ができました。楽しんで頂けると嬉しいです。