展示概要
会期
2020年7月4日(土)12:00 –
19日(日)23:59
文字塾展ご挨拶
文字塾は、阿佐ケ谷美術専門学校の協力を得て、一年をかけて塾生が自身の仮名を作り、フォント化してその成果を発表するという塾です。今回は第八期目となります。例年、文字塾展と称し人形町ヴィジョンズで開催しておりましたが、今年はCOVID-19の影響を受け、やむなくWeb上での文字塾展となりました。展示方法の違いはあるものの、場所を問わず、多くの皆さまに観ていただけることが大きなメリットと感じております。
塾生は、学生、美大助手、グラフィックデザイナー、フォントデザイナー、エディトリアルデザイナー、エンジニア、印刷会社に勤務する人、さらに台湾のデザイナーで構成されています。彼らは授業の合間に、また仕事の合間を縫うように文字と対峙してきました。その成果が今回掲載した12作品です。血と汗にまみれた塾生の一年の成果の一端をご覧いただければ幸いです。
また最終日(7/19)には欣喜堂の今田欣一さんをお招きして、塾生との対話をライブ配信する予定です。今田さんは私の写研時代の同僚で、文字の歴史、中でも印刷された文字の歴史についてはもっとも詳しいデザイナーのひとりではないかと思います。そしてその歴史上の文字から着想を得た書体も数多く制作しています。「きざはし金陵」はその代表作です。その今田さんが塾生の作品をどう見るのか、はたまた塾長の文字に向かう姿勢をどう見るのか、すこし怖いですが楽しみでもあります。
最後に、コンテンツの制作においては、塾生たちが忙しい中、時間を割いて対応してくれました。お疲れさまでした。
文字塾塾長 鳥海修
参加者
※五十音順、計12名、2020年7月現在
作品展示
作品の展示は7月4日12:00から7月19日の期間のみ公開されます。作品は作品閲覧からご覧ください。作品の解説は動画解説をご覧ください。
冊子配布
活動の記録となる冊子を制作いたしました。制作者による書体紹介と組見本、今田欣一さんによる各書体の解説、塾長からのコメントを掲載しております。申込期間中に下記のフォームよりお申し込みください。
冊子申込受付期間(第二期受付)
2020年6月25日(木)13:00 –
7月19日(日)23:59
先着200名、1名1冊まで・フォーム送信後に送料として300円を指定口座までお振込いただきます。
期日前でも申込数が在庫に達し次第申込フォームの受付を終了します。
ライブ配信
『今田欣一
×
文字塾』
八期生の作品への解説を寄せてくださった今田欣一さんをゲストにお迎えし、ライブ配信イベント『今田欣一×文字塾』を開催いたします。
今田さんと文字塾生による対話形式で、塾生一人ひとりの制作した書体についてお話しする予定です。後半には視聴者の皆さまからコメントをいただきながら、ライブ配信ならではのフリートークを繰り広げられたらと考えております。
1回限りの配信となりますので、ぜひリアルタイムでお楽しみください。YouTubeで無料でご視聴いただけます。
配信日時
2020年7月19日(日)
14:00 – 17:00
鳥海修(とりのうみおさむ)
1955年山形県生まれ。多摩美術大学卒業。有限会社字游工房の書体設計士。ヒラギノシリーズ、こぶりなゴシック、游明朝体、游ゴシック体など、ベーシック書体を中心に100書体以上の書体開発に携わる。2002年第一回佐藤敬之輔顕彰、2005年グッドデザイン賞、2008年東京TDCタイプデザイン賞を受賞。京都精華大学客員教授、武蔵野美術大学非常勤講師。著書に『文字を作る仕事』(晶文社)、『本をつくる 書体設計、活版印刷、手製本ー職人が手でつくる谷川俊太郎詩集』(河出書房新社、共著)がある。
今田欣一(いまだきんいち)
活字書体設計師。1954年岡山県生まれ。1977年九州産業大学芸術学部デザイン学科卒業。1997年有限会社今田欣一デザイン室を創業し、自社ブランド「欣喜堂」でデジタルタイプの制作・販売を展開。「日本語書体八策」、「和字書体三十六景・十二勝」、「ほしくずやコレクション」など数多くのデジタルタイプ開発に携わっている。2017年に第16回佐藤敬之輔賞(個人部門)を受賞。主著に『活字書体の履歴書[青春朱夏編]』(欣喜堂、2017年)など。活字と書物の勉強会「typeKIDS」を主宰。