埼玉県内の繁華街でも新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生しており、各自治体は関係者のPCR検査を急いでいる。さいたま市では3件のクラスターが確認された大宮南銀座地域で、キャバクラやホストクラブなど接待を伴う飲食店226店の全従業員を対象に15日から無料で検査を始めた。
臨時の検査センターで県が派遣した医師や看護師に加えて市の保健師らが7月下旬まで実施を予定する。16日午後5時時点で28店、271人の申し込みがあった。清水勇人市長は同日の記者会見で「期間延長も含めて柔軟に対応したい。協力してもらう店舗を少しでも増やしたい」と話した。
越谷市も市内のキャバクラでクラスター1件が起きたため、周辺の接待を伴う店舗の全従業員にPCR検査を実施する方針だ。クラスター発生時に濃厚接触者を迅速に特定できるよう、各店に来店客の名簿作成を求めることも検討している。
東京都に隣接する川口市では接待を伴う飲食店でクラスターはないが、こうした店舗の全従業員に対し7月下旬をめどにPCR検査を実施する。市では約15店舗を対象とみている。事前の検査で感染拡大を防ぎ、住民の安心につなげる。