感染拡大警報と書かれたボードを手に記者会見する小池都知事(15日、都庁)
東京都は15日、新型コロナウイルスに感染した軽症者らを受け入れるホテルなどの宿泊療養施設が逼迫してきたため、新たに2つのホテルを確保すると発表した。
都はこれまでに軽症者や無症状者向けのホテルを最大5施設(約1150人分)を借り上げたが、契約期間の満了と感染者の減少に伴って八王子市の1施設(約100人分)に減らしていた。7月に入って感染者が急増し、15日時点で施設滞在者は109人に上る。一部の軽症者は入院させるなどして対応している。
このため16日から新たにホテル1施設の175室を借り上げ、23日にも別の1施設を確保する。
15日時点で、同日の新規感染者以外で入院先や療養先が「調整中」となっているのは159人。このうち1人とは連絡が取れなくなっているという。こうしたケースを増やさないためにも感染が判明した後、スムーズに療養先を確保する仕組みが課題となる。
重症や中等症の患者向けの病床について、15日に開かれた都のモニタリング会議で、専門家は「現状で確保できているのは1500床程度と聞いている。若い世代が病床を埋め、重症患者の収容に苦慮する事態を心配している」と話した。都は3千床を目指して確保を急いでいる。