著作権・JASRACについて

2001/7よりJASRACに使用料を納めればJASRACが著作権を管理している楽曲(信託曲)の
MIDIデータをウェブ上で合法的に配信できるようになりました。
JASRACがウェブ上でのMIDIデータの配信を認めたということは歓迎すべきことですが,
その料金設定は1曲あたり1年間で1200円と, あまり良心的とはいえないものになっています。

JASRAC信託曲には, ほとんどの歌謡曲や映画のBGMなどが含まれます。
しかし, ゲーム音楽に関してはちょっと事情が違って, JASRAC信託曲は少ないです。
JASRACに著作権を信託すると, ゲーム中で楽曲を使用する場合に使用料が発生するためです。
ゲーム音楽の著作権管理の形態はまちまちで,
ドラゴンクエストシリーズなどのように全曲JASRAC信託であるもの,
ファイナルファンタジーシリーズなどのように大部分がJASRAC無信託であるもの,
クロノクロスなどのように配信についてはJASRAC管理でないもの, などがあります。
JASRACのデータベース(J-WID)に登録されているからといって, その楽曲の著作権を
JASRACがすべて管理しているというわけではないので注意が必要です。

JASRAC信託曲のMIDIデータをウェブ上で配信する場合は使用料を払えばいいわけですが,
そうでない楽曲の場合は本来なら作曲者などの権利者から許可をもらう必要があります。
ゲームの場合, イラストやMIDIデータなどの二次創作物を公開することを認めている
メーカーさんも一部ありますが, ほとんどのメーカーさんは公には認めていません。
しかしながら, 原作のイメージを著しく損なうなど不利益をもたらすものでない場合は,
寛大なメーカーさんはファン行為として黙認してくださっているようです。

著作権侵害は親告罪※1であるため権利者が訴えない限りは犯罪にはなりません(違法≠犯罪)。
だからといって訴えられるまでは何をしてもいいということは決してなく,
著作権の問題を考えつつ, ファンとしての活動もしていけたらいいな, と思っています。

※1
しんこく-ざい 【親告罪】
被害者などによる告訴・告発・請求が公訴の提起に必要とされる犯罪。強姦罪・名誉毀損罪など。
三省堂 大辞林第二版 より

著作権法第123条
『第119条、第120条の2第(3)号及び第121条の2の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。』
第119条、第120条の2第(3)号は「著作者人格権、著作権、出版権又は著作隣接権の侵害に関する罪」、
第121条の2は「商業用レコードに関連する罪」を指します。 (一部引用)

参考
JASRAC・ゲームメーカーさん各社・ 著作権法関連のウェブサイト

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