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# 新型コロナウイルス

いつも着用すべき?使い捨てなきゃダメ?「マスク」の常識をおさらい

「感染症専門医」が疑問を解決
「第2波」の到来が取り沙汰されている、新型コロナウイルス。自分や家族を守るためにも、正しい対策を知っておくことはきわめて重要だ。今、ほとんどの人が着用している「マスク」。しかし、著書『感染症専門医が普段やっている感染症自衛マニュアル』を刊行した佐藤昭裕医師によれば、「いつでもどこでもマスクが必須というわけではない」という。意外と知らない、マスクの正しい使い方・扱い方を教えてもらった。

いつでもどこでもマスクが必要か

マスクに関しては、「うつらないためか」、それとも「うつさないためか」というところで混乱が見られます。

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この混乱のもとは、「マスクの役割は、もともと医療従事者と一般の方々とで異なる」という点が見過ごされていることでしょう。

医療従事者の場合、マスクは「うつらないため」に必須です。現に、患者さんと接する際にマスクを着用することで、患者さんからの感染を防げるというエビデンス(科学的根拠)はたくさんあります。

それが一般の方となると、どうでしょうか。まず、症状が出ているのなら、もちろん、「うつさない」ためにマスクをするのは正解です。しかし、市中において元気な人がマスクをすることで、人から自分への感染を防げるというエビデンスは、今のところないのです。

以上を踏まえ、次のように考えてください。

 

「医療従事者が患者さんと接するのに類似する状況」では、一般の方にとっても「マスク=うつらないため」といえます。さらに、自分が「無自覚な感染者」である可能性を念頭に置けば、「うつさないため」でもあります。

したがって、いつでもどこでもマスクが必須ということではありません。