夢を叶えるために

はじめまして、坂上忍です。
わたしは2歳8ヶ月の時、近所の児童劇団に入団しました。
もちろん、わずか2歳のわたしが劇団に入りたいと言ったわけではありません。
お婆ちゃん子だったわたしは、お婆ちゃんが亡くなったのをきっかけに、
誰とも口をきかなくなってしまったそうです。
慌てた母が病院に連れていったところ
【習い事でもさせて友達を作った方がいい】というアドバイスを得て
入団に至ったとのことでした。
しかし物心ついた頃には、わたしは芸能界などには興味がなく
劇団のレッスンに通うのが嫌で嫌で仕方がありませんでした。
わたしは劇団では劣等生で、ほとんど廊下で立たされていました(笑)。
その一方で、オーデションはほとんど受かっていました。
では、なぜ劣等生のわたしが数々のオーデションを突破できたのか?
詳しくはレッスンを通してということで…(笑)。
ただひとつ言えることは、教える側の意識が未だ画一的過ぎるのでは?ということです。
わたしは監督業もやらせて頂いているので
オーデションでは当然審査をする側として立ち会わせて頂いています。
その際もっとも強く感じることは
【なぜ子供達はみな同じ顔をして、同じような芝居をするのか?】
子供は純粋だからこそ、教えられたことをそのまま伝えようとします。
しかし、演技における伝え方(演じ方)は無限であり、
その子しかできない伝え方(演じ方)があるはずなのです。
そして、実際の撮影現場で求められる顔は
まさに【その子らしさ】であり、【子供らしい顔】なのです。
子供だからこそ単なる習い事で済ませず、しっかりとした演技を身に付ける。
自分らしい、自分にしかできない演じ方を身体で、感覚で覚えていく。
わたしはこれまで数多くの講師依頼を受けてきましたが、そのほとんどをお断りしてきました。
しかし、わたしも40歳を超え【伝えなければならない】年齢に入ったことを実感しました。
わたしに伝えられるものとは?
それがこの場所(アヴァンセ)だったのです。
児童劇団の劣等生だったわたしだからこそ、伝えられること。
劣等生にもかかわらず、数々のオーデションを突破したわたしだからこそ、伝えられること。
役者、監督両方の目線を併せ持っているわたしだからこそ、伝えられること。
とことん子供たちと向き合って、とことん子供たちの個性を引き出して、とことん子供たちの夢を叶える。
皆様と共に夢を叶えられる日を、心待ちにしております。


坂上 忍

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