二田一比古
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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

離婚の噂を直撃のはずが…吉田拓郎の自宅で見た巨人広島戦

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 フォーク歌手の神様と呼ばれた吉田拓郎が最初の妻との結婚生活(1972~75年)を送っていたころだった。音楽業界の人から「確かな情報」として別居説がもたらされた。それも「拓郎が自宅を出ていった」という話。別の女性の影がちらついていたわけではないが、別居の延長線上にあるのが離婚。別居だけでも記事の価値があると判断した。

 近所の聞き込みから取材を開始するが、「あまり見かけない」という話しかない。閑静な住宅街を人気歌手がそうそう出歩くこともあるまい。家に残る妻の直撃に踏み切った。目黒にあった豪邸。一軒家は夜のほうが部屋の明かりで在宅か否かわかりやすい。夜の取材は暗黙のうちに9時ごろまでを常識な時間にしていたこともあり、8時すぎに訪ねた。インターホンなどない時代。玄関の呼び鈴を押した。

「だれだ!」と野太い男の声だった。奥さんがいるはずなのに――。「奥さんに別な男?」、そんなことが頭をよぎった。ドア越しに奥さんの在宅を尋ねると、出てきたのは吉田拓郎本人だった。言葉を失った。

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