3歳女児“放置死事件”発見しにくい?育児放棄の闇[2020/07/09 21:46]
「居間のドアをソファでふさいで外出した」。交際相手と会うために3歳の娘を1週間以上、放置して死なせたとして母親が9日に送検されました。なぜ我が子の育児を放棄してしまうのでしょうか。「ネグレクト」について考えます。
梯沙希容疑者(24):「居間のドアをソファでふさぎ、開けられないようにして外出した」
梯沙希容疑者は先月、自宅で長女の稀華ちゃん3歳に十分な食事を与えずに放置して死亡させた疑いが持たれています。捜査関係者によりますと、梯容疑者は自宅に稀華ちゃんだけを残して8日間にわたり、知人男性に会うため鹿児島県に行っていました。「エアコンはつけていた」「お茶や食事を置いていった」。梯容疑者はそう話しているといいますが、3歳の子どもが何日も何日も1人で食事ができるのでしょうか…。
梯沙希容疑者:「死ぬとは思わなかった」
捜査関係者によりますと、梯容疑者は仕事の後にパチンコに行くなど、以前から稀華ちゃんを放置してたといいます。
梯容疑者が通っていた店の関係者:「遅くても終電くらいには帰る形で、朝まで残ることはなかった。今回の話を聞いて初めてお子さんがいると知った」
梯容疑者は救急隊の到着前に長女の体を洗い、新しいおむつに履き替えさせていました。さらに、知人男性とのラインのやり取りも消していて、警視庁は放置していた事実を隠そうとしたとみて捜査しています。
去年、ネグレクトなど児童虐待の相談件数は15万9000件を超え、過去最多となりました。今年1月、千葉県市原市で当時10カ月の女の子に十分に食事を与えずに死亡させた疑いで母親が逮捕され、2014年には神奈川県厚木市の住宅から白骨化した男児が見つかり、30代の父親が逮捕されるというショッキングな事件が。なぜネグレクトはなくならないのでしょう。なぜ、増え続けるのでしょう。