鼻水・鼻くその色で体調を見分ける方法 【鼻の構造についての雑学】

鼻の中には副鼻腔と呼ばれる空気を温める場所があります。実は口で息を吸うよりも鼻で吸う方が効率的なのです。なぜなら、鼻の中で菌を退治して空気を温めて肺に送りますので実は非常に大切な部位になります。

更新日: 2019年07月25日

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この記事は私がまとめました

gojalさん

▼ 鼻の構造について

ここに炎症が起きると副鼻腔炎

膿が溜まるのが蓄膿症

ここに細菌が入った時に鼻水が菌を退治します。鼻水は免疫の役割を担います。

鼻から吸った空気はココで温められます。

▼ 鼻水の働き

実は鼻水は風邪の初期症状だったり、鼻に膿が溜まっていたり、アレルギー物質が体内に入り込んだ時に知らせようとしてくれている健康状態や体調管理のバロメーターとしてとても重要な物なのです。

鼻腔の粘膜には、鼻汁を分泌する「分泌腺」があります。異物によって分泌腺が刺激されると、鼻汁が分泌され、異物を洗い流すように、体の外に排出します。 副鼻腔の内腔も、こうした粘膜に覆われていて、鼻汁を分泌する作用があります。副鼻腔は「自然孔」という1~2mmの孔から鼻腔に通じています。鼻汁は、この自然孔を通って、鼻腔に送られ、排出されます。

▼ 鼻水と鼻くそのちがい

風邪を引くと鼻水が出てウイルスや菌を体外に排出しようとする防御反応が起きます。

これが鼻水の出る理由です。花粉症などのアレルギーで鼻水が出るのは免疫細胞が花粉を異物と判断して攻撃して体外に排出しようとすることが原因と言われています。鼻水は鼻の穴に入ったゴミや菌を外に排出する大切な役割を担っています。

この鼻水の水分が奪われて乾燥すると鼻くそのなります。要するに鼻の穴の中を守る鼻水の乾燥して固まったゴミになります。鼻水と鼻くその違いはそれだけの事になります。

鼻水は1日に1~1.5リットルほど作られています。そして鼻腔から胃へ流れています。一番上に移動上に移動下に移動一番下に移動移動

▼ 鼻水や鼻くその色の違いで分かること

【白色(透明)】

➡ 一般的に鼻が乾燥して溜まった鼻くそはこの色になります。基本的に無害になります。

健康な状態の際の鼻水の色になります。しかし風邪を引く前はこの鼻水が出ていても菌やウイルスがいることもありますので風邪かどうかの検査は【グラム球菌検査】で判断するのが好ましいと思います。

【黒色】

➡ ホコリの多いところ、煙のたっているところ、タバコを吸う方に見られる色です。雑巾をかけた時に色が黒くなるのと同じで鼻の穴の中が汚れているいる証拠です。

炎症や疾患によるものよりも鼻の汚れを表します。

【黄色】
 
➡ 一般的に風邪を引いた時は黄色になります。これは白血球が風邪ウィルスと戦って死んだ残骸が鼻水として体外に出されたものなのです。鼻の穴の中で炎症などが起きているとこの色になります。

風邪で炎症を起こした際に一番よく見られる鼻水の色になります。

【緑色】


➡ 濃い緑色をしている時は、好中球のペルオキシダーゼが産生されている証拠なので何らかの炎症を起こしている可能性が高いです。

子供は特にこの濃い緑色の鼻水を出しているのは、免疫はまだ弱いので炎症を起こしやすいからだといえます。青洟(あおばな)とも言いますが重症の風邪、もしくは緑膿菌に感染していることで起きます。また戦後の栄養不足の際はタンパク質が不足して緑色の鼻水を垂らす子供が多かったとも言われています。

▼ 鼻水は止めた方がいいの?止めない方がいいの?

ホコリやダニ、花粉、黄砂などに過剰に反応して鼻水、くしゃみが止まらなかったり、ぜんそく発作を起こすと、アレルギー性鼻炎や喘息という病的状態となります。これは主にTh2細胞が関わり、いうなれば "余計な戦い"= "アレルギー" です。この場合の鼻水は止めてあげてください。

鼻水は止まらないと嫌ですが、無理に止めると反対によくないので本当は止めないのが一番なのです。身体が異物を排出する防衛反応です。止めることで菌やウイルスを体内に侵入しやすくしてしまいます。また色によってある程度の体調の変化も分かります。

何気ないものが実は大切ということです。春時期は花粉症なのか風邪なのか分かりにくいこともありますが鼻水の色を参考にすると少しは分かるかもしれないですね。

花粉症のように本当は害のないものに反応して出てしまっている鼻水は止めてしまっても問題はないかもしれないですが、身体が自然と起こす生理反応には意味があるのでむやみやたらに止めてしまうのは得策ではないのです。

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