ほぼ日刊イトイ新聞

2020-07-12

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・家の壁の大きなテレビだけでなく、
 iPadでも、iPhoneでも引き継いで見られるものだから、
 そうとうに乱暴な日程で、長いドラマを見ちゃったよ。
 「3話くらいまでガマンしてると、4話から引き込まれる」
 という秋山具義さんの名紹介を真に受けて、
 「ほんとに、そんなことあるのかよ?」と見はじめたのが
 韓流ドラマ『愛の不時着』でありました。
 体力的にも疲れたよ、仕事のじゃまにもなったと思うよ。
 ま、恋愛というのはそういうものだからね。
 主人公の男性の立場としてなのか、
 女性のほうの気持ちでなのかわからないまま、
 何度も泣いたですよ、くくくくうぅみたいに嗚咽したね
 …って、おれはハトか。
 ああいうのは、電車のなかではできなかったな。
 恋愛物語を見ている間は、疑似恋愛に没入しているので、
 ドラマが全編終了したら、恋愛が途切れてしまってね。
 もとの毎度おなじみの生活に戻ったわけで。
 つまりは、今度は、疑似的に失恋状態になりました。

 そのつながりで推薦されるのが『梨泰院クラス』ですね。
 同じ韓国ドラマということなんだけど、これも評判いい。
 こっちは最後まで行ってないのですが、見方が変わった。
 まずは東京の家のテレビ画面で見はじめて、
 京都のホテルで寝る前ベッドに入ってからiPadで見て、
 翌日は新幹線のなかでずっと続きを見てて、
 東京に帰ってからマックブックの画面で見て、
 またまた夜中に居間のテレビで続きを見ています。
 こっちは恋愛もあるんだけど、それでは泣けなかったな。
 本宮ひろ志と土田世紀のマンガみたいな気分もありつつ、
 高倉健さんの映画を思い出す「成りあがり」ストーリー。
 『愛の不時着』もそうだったんだけど、こっちも、
 悪役がほんとに憎らしいんだよね。

 「人のこころはギブ&テイクじゃない」ってセリフが
 ものすごく納得する使われ方をしていて、いいんだよ。
 「ギブ&テイク」、普遍的な法則みたいに使われるけど、
 思えば、ただの語呂合わせかもしれないもんねー。
 そういえば、『世界は贈与でできている』(近内悠太)
 これは本なんだけど、おもしろいです、説明は省略。
 さて、日曜だから『梨泰院クラス』見終えようっと。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いま、SNSの時間を減らして、他のいろいろを試してます。


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