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【NQNニューヨーク=横内理恵】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比368ドル66セント高の2万6074ドル75セント(速報値)で終えた。新型コロナウイルスの治療薬やワクチンの研究開発の進展を示す発表や報道が相次ぎ、投資家心理が改善した。経済活動の正常化を後押しするとの見方から、最近下げが目立っていた景気敏感株が買われた。
バイオ製薬のギリアド・サイエンシズが10日、コロナ治療薬「レムデシビル」を重症のコロナ患者に投与した臨床試験で、死亡率が62%低下したと発表した。同日、製薬のファイザーとワクチン開発で提携するドイツのバイオ企業も、ワクチンを年内に承認申請する見通しを示した。
景気敏感株が総じて買われ、中でも来週に4~6月期決算を発表するJPモルガン・チェースが5%高、ゴールドマン・サックスが4%高と金融株が大きく上昇した。決算発表前に売り持ちの整理に動いたとの見方があった。化学のダウ、石油のエクソンモービルの上げも目立った。
午前中には小幅安となる場面もあった。米国のコロナの新規感染者数が9日に6万3000人強と過去最多となった。フロリダ州やテキサス州では死者数も過去最多だった。米景気への影響を懸念した売りが出た。