埼玉県は10日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県内で保健所を設置する4市と「保健所設置自治体首長協議会」を開いた。感染者やクラスター(感染者集団)を確認した際に情報を共有するなど、連携を強化して対策を講じることで合意した。大野元裕知事は「一時よりも陽性者が増えているという危機感をもとにし、今後協力していく」と述べた。
協議会にはさいたま市、川越市、川口市、越谷市の4市長も出席。十分な感染対策を取っていない店の利用を自粛するよう県民への呼び掛けを強化するほか、事業者には対策を施すよう促すことで一致した。さいたま市や越谷市の接待を伴う飲食店でクラスターが発生していることを受け、PCR検査を早急に実施するなど感染防止策を徹底することも決めた。
東京都と隣接する川口市では接待を伴う飲食店でクラスターが発生していないものの、キャバクラやホストクラブなどの従業員を対象にPCR検査の実施を検討する。同市の奥ノ木信夫市長は「のんびりはしていられない。了解が得られたところから受けてもらう」と話した。