臥竜公園からゴルフ練習場までの道に沿って移動した場合、その距離はおよそ2.3キロ。歩いて30分ほどだ。二つの場所はいずれも北岳山の麓に接している。警察は午後5時30分からこの二つの地点を中心に580人の警察官と8頭の警察犬を動員して大々的な捜索を行った。深夜0時を少し過ぎたころ、朴市長は現場で遺体で発見された。
ソウル地方警察庁は朴市長の捜索が始まった直後、メディアの取材に「8日午後、朴市長のセクハラ関連の告訴状が受理された」と認めた。警察のある幹部は「朴市長に対するミー・トゥー暴露が出た。被害を受けた女性は朴市長の秘書だった7級公務員」とした上で「被害を受けた女性は朴市長のほかに、別のソウル市職員からも性的暴行あるいはセクハラの被害を受けたと聞いている」と明らかにした。
朴市長は前日まで通常の業務をこなし、特に変わった様子や兆候は見られなかったという。朴市長は8日午後2時ごろ、ソウル市内汝矣島の国会内にある与党・共に民主党の代表室を訪問し、イ・ヘチャン代表と40分余りにわたり不動産関連の問題について意見を交換した。この面会を先に「緊急要請」したのも朴市長だった。共に民主党の関係者は「この時点で自らについてミー・トゥーの告発が受理されたことは知らなかったようだ」と伝えた。朴市長はこの日夜遅く、側近らと会ってからソウル市庁公館に帰宅したという。
朴市長を巡る女性問題に関するうわさは2015年にもあった。いわゆる「チラシ(情報紙)」を中心に「朴市長は妻と別居中で、別の女性と関係があるため、大統領候補にはなれないだろう」という内容だった。その女性本人に関するうわさも広まっていた。朴市長と共に民主党は当時、「このような内容は野党による政治工作だ」と規定し「家族にとって拭えない苦痛と傷になった」と反発していた。