東京都で9日、1日の新型コロナウイルスへの感染者としては最多の224人が確認されたことを受けて、第2波ではないかというの不安の声も広がっている。

「一気に100人以上増えたので、ちょっと怖いと思った」、「非常に怖い。不特定多数が(電車に)乗っているので、把握できないところに身を置くのは不安」といった声が聞かれた。

東京都は、9日の感染確認が224人と最多を更新した要因の1つに、都内でのPCR検査などの件数が大幅増えたことを挙げている。

検査数は、1日1,000件台だった4月に比べ、6日はおよそ3,700件にのぼっている。

しかし、9日に感染が確認された224人のうち、感染経路がわからない人が104人と3桁にのぼったうえ、40~50代や会食での感染も目立ち始めていている。

医療体制では、現在の入院患者数は、いわゆる第1波の3割ほどにとどまっているものの、増加傾向にあるため、都は9日、上から3番目だった「体制強化の準備が必要」を一段階引き上げ、「体制強化が必要」とした。

昭和大学医学部・二木芳人客員教授「なんとか押さえ込まないと、第2波的な大流行、感染爆発につながる可能性はないとはいえない。『ベッド(数)を倍にしてください』と言われても、すぐにできるものではない。(医療体制は)もう逼迫(ひっぱく)しつつあると考えた方がいい」

東京の増加傾向に埼玉など、周辺3県も強い危機感を持っていて、3県と東京の4知事は10日、テレビ会議を行い、首都圏エリアでの一体的な対策に向けて意見交換を行う。