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政府とけんかするつもりも意見を出して終わりのつもりもなかった 「廃止」の新型コロナ専門家会議・脇田隆字座長が語る

小田健司AERA#新型コロナウイルス
わきた・たかじ/1958年生まれ。名古屋大学大学院医学系研究科修了。旧東京都神経科学総合研究所などを経て、2018年から国立感染症研究所長。専門はウイルス学(写真/鈴木芳果)

わきた・たかじ/1958年生まれ。名古屋大学大学院医学系研究科修了。旧東京都神経科学総合研究所などを経て、2018年から国立感染症研究所長。専門はウイルス学(写真/鈴木芳果)

 ただ、議論の内容は見解や提言として公表しています。その中に凝縮されているのですが、そこのどの部分が知りたいから「議事録を出せ」と言っているのかがわからないことが多いです。政府批判のためにしている議論のようにも見え、我々をそこで利用してほしくないという気持ちはあります。知りたいことがあれば、いくらでもお話しします。

――日本で爆発的な感染が起きなかったとされています。原因についてどうお考えですか。

 重症化しやすい遺伝子がある程度分かってきています。血液型に関連した因子や、サイトカインの遺伝子群に関連する因子などです。ただ、それらが日本と、感染が広がった欧米などとの差に影響するかというと、それはあり得ないと考えています。最初にどれくらい警戒して早く対策を打ってきたか、といったところが関係しているのだと思います。

――今後のコロナ対策についてはどのようにお考えでしょうか。

 今の状況ではハイリスクなところに集中すべきです。東京では感染者が増えていますが、それが市中感染になるかどうかが非常に重要です。日本では法律で強制的な制限をかけることができないので、引き続き市民のみなさんの協力が必要です。(編集部・小田健司)

※AERA 2020年7月13日号に加筆


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