支援なく悲鳴「海外で働く日本人」の切実な肉声
世界94カ国、2155人が語った「コロナ禍」
海外日本人の長期滞在者のほとんどが日本の住民票を抜いており、現地での永住権などもない場合は、地元政府による補償も受けられないという。現在日本政府が海外在住者にも10万円を給付するという話も出てきてはいるが、早急な手立てがされないとさらに困窮していくことは必至である。
海外で奮闘する日本人がもたらしてくれるもの
ここまで見てきたように、コロナの影響は海外在住日本人にも大きな影を落としていることがわかる。日本では政府の補償やサポートがあるが、海外で現地の補償は少なく、海外在住日本人が孤立し、困窮してしまっている。
現在、新型コロナによって国際間の移動が大きく制限されている中でも、日本国内と世界とつながり続けていることができるのは海外に多くの日本人が出ていき、現地で根を張りネットワークを築いた結果だと思う。彼らがいることによって、日本にいながら世界中の情報やモノ、サービスを手軽に得たり、気軽に世界に出て行くことができるなど恩恵を受けられているのだ。
今回の新型コロナウイルスの世界的な流行によって「世界はつながっている」という当たり前の事もわかったが、近隣の韓国や台湾、遠方のヨーロッパやアメリカ、さらに日本の反対にあるアルゼンチンやブラジルなどにも多くの日本人が暮らし、今も必死でともにこの困難を乗り越えようと努力していることをぜひ知ってほしい。そしてできるならば政府が相応の対応を打ち出すことを願っている。