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アプリで依頼…ベビーシッターわいせつ事件受け対応策 内閣府

アプリで依頼…ベビーシッターわいせつ事件受け対応策 内閣府
マッチングアプリを通じて依頼を受けたベビーシッターが子どもにわいせつな行為をしたとされる事件が相次いだことを受け、内閣府は、ベビーシッターによる犯罪の疑いを把握した際の報告をアプリ事業者に義務づけるなど対応策をまとめました。
ベビーシッターを依頼できるマッチングアプリをめぐっては、利用者が増加していて、一部のアプリは、内閣府が利用料を助成する「ベビーシッター派遣事業」の対象となっています。

ところが、内閣府によりますと、対象となっているアプリの1つ「キッズライン」を通じて依頼を受けたシッターの男2人が子どもにわいせつな行為をしたとしてことし4月から先月にかけて、相次いで逮捕されました。

このため内閣府は、対応策として、この事業の要綱を改正し、アプリの運営事業者などに示しました。

新たな要綱では、ベビーシッターによる子どもをねらった犯罪の疑いを把握した際の報告を義務づけたほか、必要な場合は利用料を助成する事業の対象から一時的に外すこともできるとしました。

また、これとは別に厚生労働省も今回の事件を受けて利用者に向けた注意事項をまとめました。

事前に必ずベビーシッターと面会するよう呼びかけているほか、子どもを預けている最中も電話やメールで連絡をとったりカメラで子どもの様子を確認したりすることなどを勧めています。

内閣府と厚生労働省は、引き続き専門家などの意見を踏まえ、安全対策を検討するとしています。

「キッズライン」 レビューに実態と異なる記載も

マッチングアプリの「キッズライン」では、ベビーシッターに対する過去の利用者からの評価がレビューとして記載され、利用者が参照できる仕組みになっていますが、このレビューの一部に実態と異なる記載があったということです。

「キッズライン」はベビーシッターとして登録する前の研修での評価を原則、星5つの最高評価として、利用者によるレビューのように掲載していたと1日、ホームページで公表しました。

「キッズライン」は表記の改善を検討するとしています。

「キッズライン」 ベビーシッターの選考など見直しへ

内閣府や厚生労働省の対応を受けて、「キッズライン」は、「自主的に早期に改善策を実行してまいります」としたうえで、ベビーシッターの選考プロセスや評価制度の見直しなどを検討するとしています。

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