国内で確認された新型コロナウイルス感染者が４日、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員を含め累計で２万人を超えた。緊急事態宣言解除後で最多となる２７４人が全国で確認され２万２７１人となった。１日の感染者が２００人を超えるのは２日連続で、１００人超えは７日連続。東京は１３１人で３日続けて１００人を上回り、宣言解除後の最多を更新した。小池百合子都知事は「不要不急の他県への移動は遠慮してほしい」と都民に呼び掛けた。
新規感染者数は４月中旬をピークにいったん減少し、５月２５日に緊急事態宣言が全国で解除されたが、６月下旬から再び増加傾向。今後も増える恐れがあり、第２波への懸念が高まっている。
東京の新たな感染者は２０代と３０代が約１００人を占め、重症者はいない。小池氏は西村康稔経済再生担当相と会談し、接待を伴う飲食店の協力を得ながら「夜の街」対策を強化することで合意した。西村氏は記者会見で「高い緊張感を持って警戒すべき状況だ」とした上で「緊急事態宣言を直ちに発出する状況ではない」と述べた。
新規感染者は、ほかに鹿児島３４人、埼玉２７人、神奈川２０人、大阪１７人、千葉１５人など。山形でも２カ月ぶりに確認された。鹿児島はクラスター（感染者集団）が発生したとみられるショーパブ関連が大半だった。
国内の感染者は１月に初めて確認され、岩手を除く４６都道府県に広がった。累積の感染者はダイヤモンド・プリンセスの乗客乗員を除くと１万９５５９人。国内で確認された死者は９９０人で千人に迫る。
宣言の全面解除後、多くの地域では感染者が抑えられた。一方で北海道や首都圏、大阪、福岡などで感染者の報告が続いている。
（共同通信社）
