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「カモフラージュ闇金」に手を出すな!これから借金デビューする人の鉄則

プロが教える「賢い借り方」
福田 亮 プロフィール

どこから借りるかが、今後の生活を左右する

借入先を検討する際の優先順位は

1.親族
2.行政
3.銀行
4.消費者金融・信販会社

です。これはそのまま、「利息・手数料が少なくて済む順番」です。

今すぐお金が欲しいという方は、往々にしてその後払う利息の金額について失念してしまいがちですが、例えば50万円を年利18%(これは多くの消費者金融が設定している金利です)で借りれば、50万円×0.18÷12=7500円ですから、翌月の返済額のうち7500円は利息に当てられてしまいます。もし月1万円の返済であれば、元本は、2500円しか減らないのです。

お金を借りるときには、必ず、「この金額を借りたら利息を月にいくら支払わなければならないか」を意識するようにして下さい。

さて、これまで何度も書いてきましたが、まずは親族に援助を頼んでください。

これは、もっとも安全な対策であるにもかかわらず、「叔父さんから何て言われるか」「長々と説教されるのが目に見えている」と、心理的なハードルが高いため、多くの人が避けたがります。そして、一番簡単に借りられる4の消費者金融・信販会社(クレジットカード)へと飛びついてしまうのです。

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借りるのが簡単だということは、その分、返すのがハードであると認識しましょう。

もし、身寄りがなかったり、親族も自分たちの生活で手一杯であったりする場合には、ぜひ、行政に相談してください。今は、コロナ感染症に関する特別支援措置が数多く取られています。自治体によって支援に差がありますので、市民センターや社会福祉協議会に問い合わせてみましょう。

その次に検討すべきは銀行です。優先順位3位の銀行以降は、お金を貸すプロの業者ということになります。支援という形でお金をもらえることはあり得ませんし、金利がつくため、借りた金額以上に返済する必要がでてきます。

銀行からの融資が無理なら、消費者金融や信販会社から借りることになるでしょう。その場合には、必ず全国区の業者を利用してください。地元の地域のみで営業している金融業者(いわゆる街金)は避けましょう。

これは、どの業者から借りたかによって、いざ債務整理をするとなった時、対応に大きな差が生じるからです(特に任意整理の場合)。

 

これまでの経験上、全国区の業者であれば5年程度の長期分割弁済で、さらに、債務整理開始から完済までの利息をゼロで和解してもらえることがほとんどです。

しかし、街金相手だとそうはいきません。長期分割に応じてもらえることはあまりなく、利息も0にできないことがあります。そのため、街金から借りたせいで予算内での任意整理ができず、泣く泣く自己破産というケースも多々見られます。