bond blog

改めまして、昨日はイベントにお越し下さいましてありがとうございました。映画監督の石井かほりさんとケンと私の３人のトークは、進行役のかほりさんのおかげで表現者として、それぞれの立場から語り合うことができました。
ありがとうございました。
休憩時には、今、自分の表現方法を見つけて走りだしている22歳の山森あさみさんの映像作品を観てもらいました。
その彼女から素敵な感想をもらいましたので、紹介します。







「今回のイベントでは作品を上映してくださりありがとうございました。
作品に拘わらず、得るものが多くありました。



この作品は大学4年の頃に作ったのですが、当時の私はもう誰の愛情も感じていませんでした。


母は昔から
私への関心が薄く
私は『浮浪児』と詰られたり
私はずっと母の感情のはけ口で

私は自分の感情を
ずっと尊重されることのないまま過ごしていました。


私が何を感じてるか考えてくれない親に
私はずっと放任されてました。


そうしていくうちに
私は自分に興味を持つことができなくなっていって
親に自分のしてほしいことを求めたりすることもしない。
そんな子どもでした。


高校では
学級崩壊していて
クラスの人も担任にも
興味を持とうとしなくなって。

人と関わることが
積極的にできなくて
否定的にしか捉えられなくなっていって
自分から人を避けるようになりました。

そうなると
どんどん自分への欲も持てなくなっていって
何をしたいのかもわからなくなって
それが自分で苦しくて
だけど誰かに相談するってことも知らなかったから
自分の気持ちを押し込めていった結果
とうとう潰れてしまって…。


神経症になって
自分の趣味が趣味でなくなって
死ぬことしか考えられない状態になって
大学入学する頃には
もう誰の愛情も感じられなくなってました。

ずっと泣いてて
気持ちをコントロールしたくても
自分自身だけの力ではどうにもできなかったです。



そんな時に「だからその海をみない」という曲に出会って
歌詩の中に
戦争で恋人を亡くし、愛を失い絶望している少女がいて
「今の自分なら
この女の子を表現できるんじゃないか」
と感じました。
それが映像製作のきっかけです。


生ききりたかった
今その時だけでも生き尽くしたいと思った


自分の人生の
その時の一時期を
この作品に封じ込めることで
結晶化して
また将来は別の作品をつくるために
その時の自分を
作品の中の女の子に投影して
自分を残したいと思って作りました。




今まではずっと
母親に私を見てもらえなかったけど

昨日のイベントでたくさんの方に見てもらえて
「どうすればわかってもらえるだろう」
「どう言えば伝わりやすいだろうか」と
欲が生まれてきました


誰かから客観的に
見てもらえることで
欲が出てくる…


自分のためのほんとうの努力や
そのために苦しみ抜いて
成長することは
誰かに見られている中でこそ　できるんだって
思います


そのことに気づけたことで
自分のために努力したくてもできなかった高校の頃の自分が
救われた　と思います





橘さん、
機会を与えてくださって、作品を見ていただいて
本当にありがとうございました。
また、MELTやbondの活動に関わっていきたいです。
なにか少しでも、役に立てたら、と思います。

今後とも、よろしくお願いします。」


bond project 橘ジュン