「ダーウィンはそんなこと言っていない」 自民の改憲PR漫画に批判次々

2020年6月23日 18時51分

ダーウィンの進化論に触れ、改憲の必要性を訴える漫画=自民党ツイッターから

 
 自民党がダーウィンの進化論に結び付けて改憲を訴える4コマ漫画を公開し、波紋を広げている。ダーウィンの言葉として引用した内容が誤っているとの指摘もある。自民党は漫画を撤回しない姿勢を示している。
 漫画では、ダーウィンをもじったとみられる「もやウィン」というキャラクターが改憲の必要性を説明した。進化論を唱えたダーウィンの言葉として「唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」と主張。続けて「これからの日本をより発展させるためにいま憲法改正が必要と考える」と結論づけた。
 党憲法改正推進本部が作成した漫画が19日に党ツイッターに掲載されると、「ダーウィンはそんなことは言っていない」「撤回すべきだ」といった批判がネット上で相次いだ。引用された言葉は、ダーウィンとは別人の言葉が誤って広まったとの指摘も出た。
 これに対し、自民党の二階俊博幹事長は23日の記者会見で「学識のあるところを披瀝したのではないか。ダーウィンも喜んでいるでしょう」と語り、批判をけむに巻いた。
 自民党が改憲を訴える漫画を巡っては、今年3月に作成した冊子で、登場人物が「自衛隊員の活動が憲法に違反してるかもしれないなんて悲しい」と語る内容に対し「本当にそれが憲法改正の最も重要な理由なのか」(石破茂元幹事長)と疑問の声が上がっていた。(井上峻輔)

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