米国のラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は2日(現地時間)、米国の民間団体「科学国際問題研究所(ISIS)」の調査結果を引用し「国連安保理の北朝鮮制裁決議に違反した国は韓国を含め62カ国、計250件に上る」と報じた。とりわけ中国が北朝鮮制裁決議違反件数全体の25%を占めているという。
ISISは、安保理の北朝鮮制裁委専門家パネルが今年3月と昨年8月に出した報告書を分析し、軍事と事業・金融、北朝鮮の調達、輸出、運送の計5部門に分けて各部門の北朝鮮制裁違反国を明示した。
韓国は、北朝鮮の石炭を違法に輸入した問題により「輸出」部門で安保理決議違反国に含められた。大邱地裁は昨年10月、原産地を偽って北朝鮮産の石炭を韓国国内へ持ち込んだ罪で起訴された輸入業者らについて、被告全員を有罪とした。
また韓国は、北朝鮮がぜいたく品の防弾ベンツ車を違法に調達することに関与した国のリストにも名を連ねた。先に北朝鮮制裁委専門家パネルの報告書は昨年4月、北朝鮮への輸出が禁止されている防弾ベンツ車が、2018年に韓国(釜山港)を含む6カ国を経由してひそかに北朝鮮へ持ち込まれたことを明らかにした。
ISISは、中国による北朝鮮制裁決議違反例が60件あり、これは違反件数全体の25%に達すると指摘した。とりわけ、中国が北朝鮮の違法な石炭輸送を助け、石炭を購入したことが明らかにされた。中国は軍事を除くすべての部門で違反の事実が摘発され、制裁違反容疑を是正するためのいかなる措置も取らなかった-と同報告書は明かした。
一方、米国のクリストファー・フォード国務次官補(国際安全保障・不拡散担当)は先月30日(現地時間)、北朝鮮が過去数年にわたり安保理決議に背いて化学兵器を使用したと指摘した。