講座:強~い女たち・フチタン(1)女の町
お久しぶりです。長らくハメておりました...じゃなくて、バテておりました。申し訳ございませんでした。 (何の因果か臨時的にエアコンのない職場に通っておりまして。エアコンが効きすぎているよりはましだけど、やっぱりきつい。)
ぼちぼちやってゆきます。よろしゅうおねがい申し上げます。
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ぼちぼちとか申しながら、久方ぶりによってかっとばすアンナでございます。
世界の淑女がうらやましがる女性優位社会・フチタン市のお話です。
ブータン王国なども女がわりとえらい社会ですね(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=59052)。
が、今回のテーマは、けっこうラディカルなところまで行きそう。
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まずこの町、メキシコにあるというのが不思議です。
マチズモ(マッチョイズム:男性優位主義)のただなかで、なぜか世界でも数少ない女性優位社会が成り立っている。
次に、けっこう都会だというのも不思議。町には商店が並び、車が行き交っています。
普通は近代文明に染まると、女の地位は一時的にもせよ、元よりさらに低下するのに。昔から変わらず女がえらいようなのです。
さらに、貧富の差が少ない。
一部の女が飛び抜けて金持ちになるということはない。
地域全体も豊かです。母系制社会について一般に人々が思い描く、“貧しい辺境の絶滅寸前の古代部族の末裔”というイメージは、みごとにくつがえされます。保健衛生の観点から見ると、栄養がメキシコの他地域平均よりもよくて、子どもの死亡率が低いのだそうです。
女たちが自分らは遊んで暮らしながら男をコキ使う、というわけでもありません。
ウソみたいでしょう?
ただ、この街の本当のすごさは、後の章で述べますが、
「市場経済を受け入れながらも独自の経済システムを続けている」
というところにあるのですが...。
詳しくは後ほど。
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フチタン市は、メキシコ南部、大平洋岸から6キロほど奥まった地峡地帯にあります。
人口は6万~8万。
マジョリティはサポテコ族の血をひく人々。
街には煉瓦作りの家々と、路地と、市場、役所、広場、銀行、商店街、学校などがあります。宗教は、土着信仰にカトリックが習合しています。
フチタンでは、おもな経済活動を、淑女が担っています。
つまり女が商売をします。
彼女たちはトルティーヤから装飾品まで、あらゆるものを売り買いします。
市場は活発でにぎやかな女たちがあふれています。
男がここで商売をすることはありません(!)。
女たちは互いに連帯して権利を守ります。
市場にいる数少ない男は、家族の女のために荷運びを手伝っている人。
またはムシェとよばれるおかまさんだけです。(同性愛については後でふれます。)
フチタンにおける男の仕事とは、きつい肉体労働──畑仕事や建設。それから「軽い」とみなされている仕事──音楽や美術。
賃金労働や出稼ぎ労働に従事する男もいます。
男は女に自分の収入を差し出します。農民なら作物を、賃金労働者なら給料を。
(ただし全額差し出すわけではないようです。義務を怠る非協力的な男もたまにいます。)
***画像***
今回多大にお世話になった本『女の町フチタン』
(V・ベンホルト・トムゼン編)
より、母親と末娘の写真、模写。
フチタンの民族衣装はド派手な刺繍の施されたブラウスとスカートです。画家フリーダ・カーロも愛用していました。
Posted by maririanna at 00:39│
Comments(3)
おかえりなさい。^^
万里アンナサマらしい記事でのお戻り、嬉しいです。
また覗きに来ます。^^
お久しぶりです。
見捨てないで見守ってくださってありがとうございます(;´∀⊂)
今日ちょっと夏バテから回復しました。
フェミニズムの時代だからage
フチタンもきっと変わっただろうけど。