新型コロナウイルスの感染拡大が続き、医療体制崩壊の危機などが叫ばれる中、火葬場(斎場)が危機的な状況に陥っていることが明らかになった。
5月7日、千葉県浦安市の内田悦嗣市長は臨時記者会見を行い、新型コロナウイルスに感染して死亡した14人の遺体を市外より受け入れ、浦安市で火葬にしたことを明らかにした。都内では火葬の受け入れに対応できない地域があり、4月17日に都から火葬の協力要請が出て、5月7日までに13人を都から受け入れ、火葬した。遺族からの希望で、2人の遺族が拾骨も行った。
新型コロナウイルスで死亡した遺体については、感染を回避するために火葬場で入念な消毒作業などを行うので受け入れ人数に限界があり、遺族は立ち会うこともままならないのが現状だ。
「極力、棺には触れないようにして、台車に載せて火葬炉に入れます。火葬が終わったあとは台車を中心に徹底的に消毒作業を行うため、新型コロナウイルスのご遺体の火葬には時間がかかります」(斎場職員)
浦安市では今後も1日1人を目安に感染者の遺体を受け入れる方針だが、死者数の増加を想定して受け入れ拡大も検討している。
とはいえこのような、火葬場の受け入れが限界を迎えている問題は、今に始まったものではない。すでに、多くの火葬場で受け入れがギリギリまで増加してきており、それが新型コロナの影響もあって東京都では限界を超えたということだ。