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BOSS BF-2 CHORUS MOD

boss bf-2 mod   1983年 11月 japan製 黒ノブ

-フランジャーというよりコーラスだけどフランジャー的なこともできるよmod-


ボスのコンパクトシリーズ初期のフランジャーにも関わらず不人気機種で
中古で叩き売りされてる不憫なヤツなんでコーラスっぽく改造してみた

ちなみに回路構成は同時期の名機と謳われプレミアでバカ高い値段のする
CE-2コーラスにかなり似ており(というかBF-2のほうが凝った作り)
これを生かさずにタンスの肥やしにしておくべきかと思い決行

このBF-2というエフェクター、フランジャーとは言うものの
フランジング効果としてはすっごい中途半端なかかりで
はっきり言ってデジタルベースのフランジャーのジェットサウンドには遠く及ばない
バンヘイレンみたいのに憧れてるなら話はちがうけど

ならコーラスとして使って、なおかつフィードバックのかかった

金属音見たいのも出せる多用途コーラスにしてやろうという趣旨で改造しました

内部パーツはなかなか良いの使ってるんだよね
艶あり4558DD二発とか 松下のBBD二発とか もうCE-2じゃん

結果的に改造はほぼ狙い通りにできたと思うので、レポートしときます


まじでMODを実行したい方は、イラストのコーナーに図面を記載しておいたので
参考にしてね!

白アタマノブの台湾製とか、90年代以降のjapan回帰モデルとかあるけど(中身未確認)

基盤レイアウトは違ってるかもしれないのでよく調べて行ってください



※ caution!! 改造による事故等は、当社は責任を負いかねます


 ◎施したMOD

 1 フィードバック量減少
 2 ドライ/ウェット音1:1化
 3 PSAアダプター対応化
 4 ディレイタイム遅延化
 5 ウェット音低域調整
 6 LFOの波形変更
 7 バイパス音をいい音に(インプットバッファー改良)
 8 ウェット音の直列上の電解コン交換


・レゾナンス(フィードバック)量減少 効果 中

 R-10=39k→47k

 フィードバック量を下げたことで、POTが0位置の時に
 限りなくスラップバック音がカットされるように調整
 100kくらいにするとスッパリ効果を無くすことができるみたいだが
 フランジャー効果も使いたいならこのくらいが無難


・ウェット/ドライ音量 効果 大 副作用あり
 
 R-29=27k→47k

 R-31=47k

 (R-31÷R-29=エフェクト比)

 ウェット音が1.74倍出ていた状態だったので
 それを等倍の比率に変更
 ce-2 ce-3 と同等
 フランジャーらしいアクは減ってコーラスの音量バランスに寄るので
 どちらを優遇するかは本人次第

 またR-29を6PINスイッチなどで47kと27Kを変更できるようにしてやると
 コーラス/フランジ モード切り替えなど出来て、セッティングの幅は広がると思う

 r-29とr-31は両方カーボン抵抗ならカーボン抵抗
 金属被膜なら金属皮膜と統一させてやったほうが良いと思う
 (2つの抵抗の比率で音量変化させているため誤差をなくす意味で)


・ACA→PSAアダプター対応化 効果 大

 4&5=ショート

 ジャンパーでショートさせ、現代のPSAアダプター電源に対応させる
  アダプター使用時だけ回路保護のため電圧を落とす設計らしい
 acaアダプター自体は9vと書いてあるが実際は12v近くあるらしい


・マニュアル(ディレイタイム)幅を遅く 効果 大

 R-42=68k→56k

 ディレイタイムが短めに設定されているので
 振り幅を若干遅くしてやることで
 pot0位置で従来のコーラスのタイムに近づけられる
 CE-2に寄せたサウンドにするならやるべき
 定数を更に下げればもっと遅らせられるが
 デプスを深めた時に変な音になるので
 コーラス的な扱いをするならこのぐらいが無難


・エフェクト音の低域調整 効果 絶大

 C-17=0.22uF→0.047u

 ウェット音の回る部分の低域の調整だが
 オリジナルは結構低域が出ていたみたいで
 コーラス的な扱いをする分にはちょっと気持ち悪いうねり方を
 していたので CE-2 CE-3 に寄せた値に変更
 オリジナルは電解を使っているが、無極性のフィルムコンでも可能

 CE-2=0.033μ CE-3=0.068μ

 この変更に至っては効果は絶大で
 フランジャーとしての効果が薄まるかと思いきや
 かえって輪郭のスッキリした扱いやすい音になった


・lfoの波形変更 c-26 0.01u 効果 ほぼなし ※任意

 矩形波を三角波にするためにつけられているらしい
 ここの値を下げると尖った三角波になる 
 それによりフランジャーのシャープさが際立つが
 上げて波を丸くしても今ひとついい音ではないらしい

 結果、誤差±10%の0.01uから 誤差±5%の0.01uに変更したが
 ほとんど変化なし
 少しギラツキが増してフランジャーぽさが増してしまった
 やる必要ないかも
          

・バイパス音をいい音に 効果 中 ※任意
  
 C2→電解1μ50vをハイグレード化 電解極性なし、フィルムコンでもOK

   ニチコンの金色無極性に交換
   
 C24→同上 4.7u~10uにするとローが増える 
    ニチコンの金色無極性に交換


 C1→0.047μを同定数で良さげなフィルムコン  

   結果、ハイ側のレンジが広がり抜けが良くなったので
   エフェクトON時もきらびやかさが増した
   だけど程よく霞んだストックパーツの音も悪くない
   この感じだとC24の定数を大きくしてローを出してやると
   もっとお高い感じの音になりそうだけど
   ヌケる=いい音って信者でもないので
   やってもやらなくても良いかも 


・ウェット音をさらに改善 効果 小 ※任意

 C-20 電解0.22u→同定数フィルムコン化

 BBD後のフィルター回路のアウト部分のハイパスC-17を無極性フィルム0.047uに変更したので
 その後段のIC増幅回路部のアウト部分も電解から無極性フィルムに交換

 C17、C22と直列で信号が通過するカップリングコンデンサとなっているので
 ストックが出荷から40年近い電解なので、安定したものをつけてやったほうが
 いい音するんじゃないかと思い交換したが、ぶっちゃけわかんねー
 てか人間の聴感で捉えられない部分で数値的には安定してるんだろうが
 正直ギター歴20年のあちきのバカ耳では分からんかったでありんす
  
 -追記-

 エフェクトセクションに入る一番最初のICバッファーの
 ド頭のハイパスC-6の0.047uもメタライズドフィルムに変えたった

 そしたらエフェクト音がちょっとツヤツヤになった

 もともとストックに同定数のフィルムコンついてたんで
 あんま変わらんかなと思ってたけど、なんか雑味が取れた気がする
 ウェットINとOUTに同じもん使ってやったからなのだろうか?

 ※効果には個人差があります あちきのプラシーボかもしれないので
  お好みで変えてみてください


◎他に実施可能なMOD

 ・LEDをもっと明るく R63 3.9k→2.2k
 
   ストックはランプ光量が超暗いので、現行品に交換で明るくもできるが
 端折りたかったら抵抗の交換でイケそうなので
 (DCA化しても暗い暗い)

 ledは別基盤にハンダ付けされており、これを交換するよりか
 本基盤のR定数を変えてやったほうが楽
   (色を変えたいなら話は別)


 -追記-

 ストックの暗い赤色だと改造した気がしないんで
 思い切って青色LED化してもうた

 紫の個体に青色のひかり、なんかスケベなパブみたいだぜ

 基盤から出てる16番17番の線と別基盤が繋がれておりまして
 17番にカソード(-)16番にアノード(+)が来るようにしてください
 くれぐれもLEDの足間違えるなよ!短いほうがカソードだ
 
 ちなみに足についていた台座らしきものは
 LEDの取り付けの高さを調整するためにつけられたスペーサーだったので
 ハンダ外せば勝手にポロッと取れます


 他にエフェクト音のフィルターのカットオフフリケンシーの変更
 バイパス音エフェクト音の音量変更(ブースト)などあるが
 コーラス・フランジャーを両立させたいのならば
 無理にCE-2などに寄せすぎたり極端な変更を行わなくても
 ここまででも十分良い音してるので、やりすぎなくても良いかと思う
 逆にそれを行ったことによって発信、ノイズ等の副作用が出る恐れもあるので

 この辺にしといたほうが無難