『ガッチャマン クラウズ』を見てSNSについて考察するSNSのまとめ

すでにSNS論、コミュニケーション論、作劇論などへと広がりを見せているアニメ『ガッチャマンクラウズ』についての考察ツイートのまとまってないまとめ。

更新日: 2013年08月02日

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iroiro-wadaiさん

『ガッチャマン クラウズ』のおもにヒーローと悪の組織とSNSについてのごちゃごちゃとまとまってないまとめ。考察の手がかりにはなるかもしれない。
3話放送後まで。

作中のSNS「GALAX」のユーザーの通称「ギャラクター」は過去シリーズの悪の組織の名前

はー、ガッチャマン面白いな! 巨大SNSギャラックスのユーザー=ギャラクターなわけか。原作では悪の秘密結社だったものが、市民が無自覚、あるいは善意で参加するコミュニティに置き換えられているわけだ。ガッチャマンまでがそのユーザーだというねじれ構造に今後も目が離せない。

今のところ(2話までしか見てない)、GALAXは便利なツール以上の描かれ方しかされてないんですが、それが悪の名前を付けられているというのは、いい意味で趣味が悪い。で、GALAXを統括するAIの名前が「総裁X」というらしいんですが、これも元は悪の組織ギャラクターのボスの名前。

クラウズは配信待ちだから2話までしか見てないけどSNSのギャラックス?に集まる人がギャラクターってのはうまいと思った、悪の組織からあなたの隣人に持ってきたんだな

今回のギャラクターは「善良な独裁者+Google」でしかもそれが悪役なんだろ?これ超俺の好きな悪の組織じゃないすか?「独裁者は善良じゃありませんでした」というオチだったらクソだが

ガッチャマンクラウズは今のところ「SNSは便利、ギャラクシー最高」って話だけど、そのSNSに「ギャラクター」や「総裁X」って旧作の敵側ワードを使ってる時点でまあそう簡単にネット万歳みたいな話にはしないんだろうなと

SNS社会の可能性と気持ち悪さと

ガッチャマンクラウズに登場するSNS「GALAX」は、あまりにも便利なので色々と悪用できそうな危うさがあるのだけど、超完璧な丹下桜AIがそれを未然に防いでる。すると今度は丹下桜AIが支配する監視社会が誕生する危険性が発生するという寸法で、上手く考えられてるなーって思う。

ガッチャマンクラウズ2話。劇中の描写から、この作品世界が何らかの災害やテロが蔓延した(している?)、リスク社会、変動社会であることが察せられる。そうした状況で「ギャラックス」なるSNSによる臨機応変な互助システムが機能している・・・という設定は、僕等の現実を省みれば(→

→)やや理想論ではあるけれど、一応は想像・納得し得るものだ。が、一方で人命救護等の社会貢献にポイント評価を与えて促進させるギャラックスの仕組みは、ポイントにならない人助けはしない、ネットワークの範囲外では役立たない・・・といった暗部を容易に想像させる。

万人がギャラクターに成りうる世界か。すべての行動がポイントで価値化されているイイネ、リツイート的な気持ち悪さ

古いものガッチャマンと新しいものSNSという対立軸

総裁XがSNS上のAIで、それに対するガッチャマン達の連絡や変身手段がノートというアナログな物で、この近代とアナログの対比を、これまた過去の作品であるガッチャマンを現代風に描く事で表してると考えると、設定的にはかなり面白いなクラウズ。

なんで日テレさんサイドはこんなにガッチャマンクラウズを売る気が無いのかw 誰もがクラウド型SNSで繋がる時代にあえてアナログなノートで繋がるヒーローとか、あえてビビットな色使いとか、現代的でとても良いと思うのだけど

そのガッチャマンもSNSやってる

そんなギャラックスと対照的に、謎手帳で連携し「人知れず」世界を救うガッチャマン達。しかしそんな二項対立は、彼らの大半もギャラックスの一員であるという描写で無化され、更にはじめはMESSと交流を果たしヒーローVS敵の構図も崩す。なるほどasymmetry(左右非対称)な回だった。

で、タイトルのクラウズ(crowds)ってのは、鴉(crow)に引っ掛けてるとともに、ギャラックスやガッチャマンなどの組織・グループのことを、そして両者とその他謎のキャラ達が混在して非対称で無秩序な群衆となっている作品そのものを指したタイトルなんじゃないかしらん、なんて。

ベルク・カッツェ=匿名ネット文化の象徴説

「ガッチャマンクラウズ」はSNSやネットの理想的未来像とヤバイ面(ベルクカッツェのなりすまし・騙り・荒らし行為)を描いていて面白いなあと思う。ギャラックスに依存しすぎるのは駄目っすよということをはじめちゃんは言ってたけどこれ絶対にヤバくなるフラグだ。デマッター的なアレ。

ギャラクターがSNS化してるしクラウズカッツェ様の語彙が偏ってるのはネットで覚えてきたからなんじゃないかと思った(トランスフォーマー式)

先輩とはじめちゃんという対立軸

はじめちゃんが変なコミュ力を備えたニュータイプのガッチャマンでありつつ、コミュ力まともそうでいて実際は低そうな先輩が旧来のヒーロー寄りなスタンスでガッチャマンやってるのはだいぶヒーロー観を反省させられる

ガッチャマンクラウズ、現状だと「リア充・コミュ力高」のはじめと「ぼっち・ヲタ寄り」の累が対立すんのかなあ。…うっかりギャラクターに肩入れしそうだなぁw

リア充はじめちゃん

ガッチャマンクラウズを見てるヒキニート諸兄は、はじめちゃんのリア充ぶりに苦悶の表情を浮かべているに違いない

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