韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協=現:日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)=が「慰安婦被害者・吉元玉(キル・ウォノク)さんは時々、夢と現実の区別ができない」という政府報告書を作成した時期を前後して、「私に関連するすべてを整理することを挺対協の尹美香(ユン・ミヒャン)代表=現:共に民主党議員=に任せる」という吉さんの遺言動画を作成して、動画投稿・共有サイト「ユーチューブ」に掲載していたことが確認された。また、吉元玉さんが国民からの寄付により受け取った1億ウォン(約900万円)のうち、5000万ウォン(約450万円)を正義連に寄付し、アフリカの「金福童(キム・ボクトン)センター」建設費用として500万ウォン(約45万円)を寄付したことも、すべて挺対協の管理下で認知症の薬を服用し始めた後だったことが分かった。
挺対協は2017-2019年に女性家族部から毎年、慰安婦被害者の生活施設運営費として1500万-3000万ウォン(約130万-270万円)の支援を受け、それに伴う活動内容や被害者たちの健康状態を記録した「日本軍慰安婦被害者保護施設最終結果報告書」を同部に提出してきた。
本紙が29日に野党・未来統合党の朴成重(パク・ソンジュン)議員から入手した報告書によると、吉元玉さんは2016年以前から認知症だったという。挺対協報告書によれば、吉元玉さんが遺言状を作成した2019年には既に認知症が重度になっていたとのことだ。報告書には「病院に行くという話を10回ぐらいしてもすぐに忘れてしまって『どこに行くの』と聞いてはまた聞く」「○○○さんは亡くなったのに、すぐに忘れてしまって認知できない」と記載されている。また、「時々、夢と現実が区別できないことがある」「トイレで顔を洗って、『所長、ちょっと木を持ってきて』と言うので、どんな木かと聞くと、『鶏の足をゆでなければならないんだけど、今、外の釜で鶏の足をゆでようと準備しているのに、猫が来るんじゃないかと心配で』などと言う」「手を上げたり下げたりしているので何をしているのかと聞くと、『糸の作業をしている』と言い、午後には『うちの母さんはどこに行ったの』と探す」「夕食をしっかり食べ、運動後に眠ったのを確認したのに、午後7時を少し過ぎると『所長、なんで私にご飯をくれないの』と部屋に入って来る」と書かれている。