吉元玉さんと一緒に1億ウォンの賞金を受け取った金福童さんも5000万ウォンを、宋神道さんは1億ウォンを財団に寄付したと正義連は言った。
吉元玉さんの口座に入ったほかのお金も1億ウォン寄付と同様の方法で出金されていた。政府やソウル市などが吉元玉さんの口座に送った支援金は、毎月16-19日に一度に350万-370万ウォン(約31万-33万円)ずつ現金で引き出されていた。正義連は「吉元玉さんは現金で持っていて、息子が尋ねてくると渡すなど、ご自分で使っていた」と言った。しかし、吉元玉さんの養子であるファン牧師側は「母は宣教費に使うようにと毎月50万-60万ウォン(約4万5000-5万3000円)渡してくれた。政府から毎月、母の支援のためにもらうお金は100万-120万ウォン(約9万-10万円)くらいだと思ってばかりいた。350万ウォンにもなるとは知らなかった」と語った。
野党・未来統合党「慰安婦ハルモニ(おばあさん)被害真相究明タスクフォース(TF)」の郭尚道(クァク・サンド)委員長は「正義連が認知症のハルモニの世話をしながら、そのハルモニの口座に入ってきたお金を自分の組織に送金した部分については、横領罪などの捜査が必要だ」と言った。
「1億ウォンが一日で口座からすべて消えた経緯」を問うと、正義連の李娜栄(イ・ナヨン)理事長はテキストメッセージで「朝鮮日報は吉元玉さんの通帳の明細をどのようにして入手したのでしょうか? 釈明願います」と回答した。その後、追加で「記事に責任はお取りになるのでしょう」というメッセージも届いた。
同じく正義連のハン・ギョンヒ事務総長は「寄付した5000万ウォンのほかに別部分、すなわちハルモニの個人資産はハルモニが管理なさっていたので、私共は知るよしもない」と言った。