養育費の不払い解消を目指す兵庫県明石市は5日、市内在住の子どもを対象に、不払いになっている養育費1カ月分に限り、上限5万円を市が立て替える取り組みを7月にも開始する方針を明らかにした。市によると、自治体による養育費の立て替えは全国で初めて。
同市は、立て替え制度や不払い者への過料などを定める全国初の条例制定を目指し、有識者らによる検討を続けている。今回、新型コロナウイルスの影響でひとり親家庭などのさらなる困窮が予想されるため、緊急事業として前倒しする。
養育費について、裁判所による離婚調停の取り決めや公正証書がある市内在住の子どもが対象。300人の申請を見込み、事業費1680万円を盛り込んだ補正予算案を6月議会に提案する。泉房穂市長は会見で「本来は国がするべきことだが、今は国を待つことなく、目の前の子どもを救いたい」と強調した。(小西隆久)
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