男たちの友情と熱き闘いをメディアミックスで描く『HiGH&LOW』シリーズと、不良マンガの金字塔『クローズ』『WORST』(秋田書店/原作:髙橋ヒロシ)との奇跡のクロスオーバーが実現した映画『HiGH&LOW THE WORST』。10月4日の公開を前にして、9月17日、18日に『【HiGH&LOW THE WORST】VS【THE RAMPAGE from EXILE TRIBE】』と題した完成披露試写会&PREMIUM LIVE SHOWが、千葉・幕張メッセ国際展示場ホールにて開催された。17日、18日合わせて3万2,000人、18日に実施されたライヴビューイングでは全国291館で1万8,000人、総勢5万人を動員したイベントの模様を、ここでは2日目のTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEのライヴを中心にお届けする。
大きな会場になんと3つの巨大スクリーンが設置された会場内で映画『HiGH&LOW THE WORST』本編が上映され、その興奮も冷めやらぬうちにステージに登場したのは、劇中歌を担当し、ボーカルの川村壱馬と吉野北人、パフォーマーの龍と鈴木昴秀が映画に出演しているTHE RAMPAGE。映像の中で川村が演じる花岡楓士雄が「行くぞ!てめぇーら!!!」と叫ぶと、演出のファイヤーボールが噴き上がる中、まず放たれたのは劇中歌「SWAG & PRIDE」だ。イントロから鳴り響くギターリフと重厚なビートに、龍と鈴木が振付したというパワフルなパフォーマンスも、川村、吉野、RIKUの歌声もよく映える。
HIP-HOPサウンドにロックテイストを掛け合わせた「HARD HIT」、16人が横に広がってジャンプしながらの「Fandango」、3ボーカルならではのチームワークで各パートのバトンを繋いでいくレゲエムードの「LA FIESTA」とたたみかけ、浦川翔平はDJ IZOHと共に4台のターンテーブルを使ったDJプレイを繰り広げれば、ミニフラッグを手にしたオーディエンスの熱も増すばかりだ。
『HiGH&LOW』シリーズに登場する各チームの映像とパフォーマーたちがシンクロしたダンスパートでは、龍と鈴木がダイナミックなダンスで圧倒すれば、岩谷翔吾と山本彰吾はシリーズでメンバーを演じる山王連合会の映像を背に躍動。達磨一家を彷彿とさせるあぐらポーズも目を引いた与那嶺瑠唯。MUGENの世界観の中でクランプダンスやバトルを繰り広げた武知海青と長谷川慎。九龍グループのテーマによく似合う不敵さを体現した陣。アクロバットや跳躍でRUDE BOYSを感じさせた浦川と後藤拓磨。White RascalsのROCKYのキラーワード「Party Time!」でも沸かせた藤原樹。MIGHTY WARRIORSパートでは神谷健太とディディーを演じるLIKIYAがアグレッシブに踊って、なんて魅せてくれる人たちなのだろうか。
寸劇コーナーでは、山王連合会のケン役・岩谷とヒカル役の山本が鬼邪高校定時制の番長・村山良樹(山田裕貴)の名ゼリフ「行くぞ!てめぇーら!!!」を言おうとするところに、「ダメー!」と制止する楓士雄役の川村、高城司役の吉野、芝マン役の龍、辻役の鈴木が登場。龍と鈴木が岩谷と山本を挑発する一方、「今日くらいはいいんじゃない?」と吉野が優しさを見せ、6人とオーディエンスが声を合わせて“楓士雄バージョン”の「行くぞ!てめぇーら!!!」を叫ぶと、とんでもない一体感が生まれる。続け様、DOBERMAN INFINITYが担当する鬼邪高校のテーマ「JUMP AROUND∞」を、川村のシャウトから特別に16人で披露。THE RAMPAGEと鬼邪高校それぞれの大きなフラッグが揺れる中、LIKIYA、神谷、山本、岩谷、浦川の5人もマイクを持ってパフォーマンス。川村と吉野が肩を組んでジャンプしながら歌ったり、藤原のシャツをめくろうと吉野がお茶目な表情を見せたり、川村、吉野、岩谷、長谷川が笑顔で肩を組んでジャンプしたり。オーディエンスのテンションも、上がらないわけがない。
ちなみに、前日の寸劇コーナーには、鬼邪高校定時制の番長・村山良樹役の山田と、彼を支える関虎太郎役の一ノ瀬ワタルがまさかの登場。鬼邪高校全日制の面々を演じる川村、吉野、龍、鈴木も混ざってわちゃわちゃ楽しくかけ合った上で、「こんなに揃うことないし、なかなかみんなで一緒に言う機会もないから、鬼邪高校から生まれた最強の伝説の名言、思いっきり言っちゃおうか!いい?せーの!」と、会場を巻き込んでの「行くぞ!てめぇーら!!!」コールから、「JUMP AROUND∞」に突入。THE RAMPAGEのメンバーと共に山田と一ノ瀬も縦横無尽に飛び跳ね駆けまわり、カーテンコールでは9月18日が誕生日当日だという山田を盛大に祝うなど、二度と見られないコラボも実現した。
川村、LIKIYA、神谷、山本、浦川、鈴木による「13 SAVAGE」、LIKIYA、神谷、山本、浦川、鈴木による「Determined」とラップ曲で盛り上げた後は、なんと数原龍友(GENERATIONS from EXILE TRIBE)がサプライズ登場。驚きと喜びの大歓声に迎えられ、フェイクやファルセットを使って丁寧に歌い上げたのは、劇中歌であり初のソロ曲でもあるバラード「Nostalgie」だ。その歌力は、ただただ心を震わすものだった。
龍と鈴木のダンスパートをきっかけに、再びステージに集結したTHE RAMPAGE。初披露となった劇中のバトルソング「FIRED UP」で一気に昂らせて、CO2の柱がステージ前にいくつも噴き上がった「The Typhoon Eye」、カメラアピールをしたり、すれ違いざまにメンバー同士ハイタッチしたりと余裕でステージを楽しむ16人の姿も眼福な「Dream On」「ELEVATION」と続く。メンバーもオーディエンスもタオルをぐるんぐるん回す「Shangri-La」、ピースフルな最新曲「WELCOME 2 PARADISE」で巨大なフロアに笑顔の花を咲かせ、「暴れる準備はできているか?行くぞ!てめぇーら!!!」という川村の雄叫びから、再びの「SWAG & PRIDE」へ。RIKUや武知が上半身をあらわにした16人の力強いパフォーマンスは、何度観ても鮮烈で刺激的だ。最後には川村の呼び込みで数原が登場し、「『HiGH&LOW THE WORST』、本当に素敵な作品です。自分は2曲挿入歌を歌わせていただいておりまして、光栄に思っております。GENERATIONSからは中務裕太と小森隼も出演していますが、2回、3回と何度も観ていただくといろいろな発見があると思うので、楽しんでいただければと思います」と呼びかけ。また、「お足元の悪い中お越しいただき、ありがとうございました!」と、川村がメンバーを代表して感謝の言葉を口にして、豪華な宴は幕を閉じた。熱い芝居と音楽が放つ無双感が濃密に彩る『HiGH&LOW THE WORST』、この秋、世を席巻することになる。
文/杉江優花