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蚊と戦ったはなし。

蚊がうるさい。
この時期になるとどこからともなく現れる蚊。虫に文って書く蚊。

ブンブン(文文)うるさい虫だから蚊だなんて、その羽音の鬱陶しさに随分とお似合いの漢字をつけてもらったじゃあないか。

うるさいと言えば、漢字で書くと「五月蝿い」
5月の蝿で「うるさい」

どうやら昔の人は蚊よりも、ハエのほうがうるさかったようだ。

今日は蚊について書いていくぞ。

耳の中に入ってくる

アイツら、わざとやってんのか?ってレベルで耳の中に入ってくる。「フゥーン//」ってf1レーサーみたいな音を出して、f1レーサーみたいな速さでなんの脈略もなしに突然現れる。

なんなんだ。わたしは言ってやりたい。

血を吸うのは幾分構わないが、耳の中に入るのだけはやめろ!!
いや、やめてください。

ビクッってなる。反射的に耳をすぼめる。
傍から見たら「急に耳をすぼめたヤバいやつ」みたいになるからやだ。

私はヤバいやつになりたくないから言う。空中に向かって言う。独り言を飛ばす。

「あぁかゆいなぁ〜」

これで大丈夫。ほとんどの人は「あっ、蚊が耳に入ったから急に耳をすぼめたのね」って理解してくれる。

寝させてくれない

「うちの彼氏が寝させてくれない」とか言ったら、「ひゅーラブラブで〜」とかなるけど、「蚊が寝させてくれない」ってなったら全然ラブラブ感ない。皆無。ゼロ。

むしろ殺伐としている。やるかやられるかの真剣勝負。

ついこの間なんか、寝ようにも、寝そうになったタイミングで耳の側でプーンと羽音がして目が覚めた。

「くっそぉ〜あと少しで寝付けそうだったのにぃ…」
悔しさと、怒りが溢れ出てきた。
そして力がみるみる出てくる。

そうだ、やっつけよう。

2秒後にはそう思った。

そして、電気つけて戦闘態勢にはいる。

待ち伏せ作戦

戦闘態勢に入った私はひとまず待ち伏せをすることにした。

奴はちっちゃくてすばしっこい。追いかけようにも背景と同化して見えなくなるときがある。

こういう奴には餌をまいて自然と来るのを待つしかないのだ。

そう思ってぐるぐるとズボンを太ももまで捲った。

「ほら、どこにでも噛み付いていいよ」

そう言わんばかりにあらわになった太もも。

更地になったこの上に黒い虫が一匹でも止まればすぐに気付く。

ギンギンの目で、太ももを見つめ、スタンバイをする。

しかし思うように、蚊は現れない。

せっかく夜中に起きて待ち伏せ作戦をしているのに。

そう思ったら足の裏が痒い。足の裏をみると足の裏にぷっくりと蚊に刺されのあと。くそう死角を狙ってきたか。

それから数時間経っても蚊との戦いは終わらなかった。

一匹対一人の真剣勝負だ。出来る事なら争いなどしたくない。血などくれてやるから痒い成分だけは残さないでほしいのだ。

痒くなるから戦う。相手は命がけだけど私は痒み成分がけだ。私のほうが遥かにリスクが低い。

蚊よ、良いのか?死んでしまったらせっかく血が採れても無意味だぞ。大人しく木の幹を吸ったらどうか。一旦ここは休戦しないか。私は眠いんだ。

そう思いながら、最後の手段にでた。

扇風機

蚊は扇風機に弱いと聞いた。なぜなら扇風機の風で吹き飛ばされてしまうかららしい。実に脆い虫だ。

だがしかし、扇風機は極力つけたくない。なぜならまだ本格的な夏がきていないこの時期、扇風機をつけると少しばかり寒いからである。

でも、刺されないようにするには扇風機をつけるしかない。

私は、背に腹は変えられんとばかりにスイッチを押す。

「ぶぉぉぉぉ」

おお、寒い。

しかしこれで蚊はこないだろ。

私は寒いから毛布をかぶることにする。蚊よ。さらばだ。

これにて蚊との休戦協定は結ばれた。

…はずだった。

朝起きたら刺されてた

結局これ。これに尽きる。起きたら刺されてた。
太ももの第二関節あたり。

もう意味わからん。長ズボン着てたし、毛布を纏っていた。なのに刺された。

これは蚊なのか?もしかしたらダニではないか?

そう考えたが、自分の毛布にダニがいるなんてことは考えたくない。
ひとまず蚊に刺されたことにする。

私は蚊に言ってやりたい。あのとき、あの場所で休戦協定を結んだではないか。
あれは罠だったのか!?それとも私だけが休戦のつもりだったのか!?

結局私は蚊に一太刀入れることすらもできず一本取られた。

負けたのだ。敗北した。ちっちゃいちっちゃい蚊に、その何十倍何百倍と大きい人間が負けた。

負けたと言っても私が取られたのは一滴にも満たない血。蚊は命を賭けて戦っていた。

人間のほうが遥かに有利だし、失うものが少ないのに、蚊はよく戦いを挑んだなと感心する。

まとめ

どうでもいいけど蚊はメスだけが刺す。別に刺さなくても生きていけるし、どうってことはないんだけど、血を吸ったほうが卵が沢山つくれる。

子どもたちにたくさんの栄養をあげるためにお母さん蚊は一生懸命人間に戦いを挑むのだ。

そう思ったらなんだか愛を感じるな。昆虫だろうと、魚だろうと、動物だろうと、どんな生き物でも母親は偉大だ。

頑張れッ!全国の母!

今日はそれが言いたかった。

:)