F2後継機、来年度に開発着手=防衛省概算要求5.3兆円台

 2030年代半ばに退役が始まる航空自衛隊F2戦闘機の後継のステルス機について、防衛省は20年度に開発に着手する調整に入った。開発費は8月末の概算要求では金額を示さない「事項要求」にとどめ、年末の予算編成時に算出する。一方、20年度の防衛省の概算要求は過去最大の5兆3000億円台となる見通し。複数の政府関係者が21日、明らかにした。

 F2は米国のF16戦闘機をベースに日米で共同開発した。00年以降に配備され、35年ごろから順次退役する。

 F2後継機について、昨年末の中期防衛力整備計画(19~23年度)には「国際協力を視野に、わが国主導の開発に早期に着手する」と明記された。これを受け、防衛省は開発に向けて検討を本格化させたが、設計方針は依然定まっておらず、開発費の計上は21年度以降と見られていた。

 しかし、F2の退役時期と、15年程度と見込まれる後継機の開発期間を考慮すれば、速やかに開発に着手すべきだとの声が自民党などで強まっていた。 

 防衛省は、コスト抑制のため米国や英国との共同開発を検討している。ただ、国内防衛産業の維持を目的に後継機の主要部分は国産化にこだわる構えで、開発の在り方も焦点となる。

 防衛省の20年度概算要求には、海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」を事実上空母化するための改修費や、改修艦に搭載する最新鋭ステルス戦闘機F35Bの購入費などが盛り込まれる。

【了】

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