月曜恒例、アメリカの専門家インタビューです。今回インタビューしたエドワード・アルトマン氏が開発したのは「ゼット・スコア（Ｚスコア）」、これは企業が破綻する確率を示すものなんです。複数の財務指標をもとに計算します。アルトマン氏はゼット・スコアをもとに、2009年に破綻したＧＭ＝ゼネラルモーターズについて、2005年の時点で、５年以内に破綻する確率は47％と予測していたことでも知られています。そして新型コロナウイルスの影響を受ける今年はと、いいますと債務10億ドル以上を抱えた企業の経営破綻は66件。金融危機の2009年を超え、過去最悪になると予測しています。債務１億ドル以上の企業も2009年に次ぐ192件にのぼるとしています。ＦＲＢ＝連邦準備制度理事会が社債の購入などで資金繰りを支えているものの、アルトマン氏は経営破綻を増加させる要因のひとつとして「投資適格」から不適格に格下げされた債券、いわゆる「堕天使債」の大幅な増加を挙げています。アルトマン氏はまた、多くの企業が経営危機に陥ることで、エネルギーなど特定の業界で独占や寡占市場化を招くとみています。