担当:蜂の巣駆除マイスター
おっす。縞村すずめだぞ。蜂の巣駆除マイスターで、マスコットやってるんだ。
蜂に刺されるって、実はすごく危険なんだぞ。きちんと対処法を知って、なるべく早く処置しないと命にかかわるんだ。だからあたしがプロの蜂駆除業者に、蜂に刺されたときの対処法、聞いてきたぞ!みんなに知ってもらって、少しでも危険な目にあう人は減ってほしいからな!
蜂に刺されないための予防策はいくつかありますが、注意していたつもりでも蜂を刺激してしまい、攻撃に遭うかもしれません。万が一、蜂に刺されたら、ミツバチ、アシナガバチ、スズメバチの種類を問わず必ず応急処置を行ってください。蜂の毒は反応が早いため、病院にかかるまでに症状が出る可能性が高く、何もせず放置しておくと場合によっては命にかかわります 。
特に難しい内容ではありませんが、蜂に刺された焦りや知識不足の誤解からやってはいけない誤った対処法をしてしまう人もいるため、正しく覚えるようにしましょう。
順を追って解説していきます。
1.速やかにその場から離れる(警報フェロモン注意)
姿勢を低くして素早くその場所から離れます。近くに蜂の巣がある危険性に加え、相手がスズメバチやアシナガバチの場合は攻撃態勢を整えて何度も襲ってくることがあります。さらに、蜂は針から警報フェロモンの役割を果たす毒液(興奮物質)を撒き散らすため、他の蜂を呼び寄せる恐れがあり大変危険です。
蜂が追いかけてくる距離は種類や状況によりますが、おおよそ10m~20m、最大でも50m程離れれば問題ないでしょう。可能なら人目に付くところまで逃げるのが望ましいです。
【ここでやってはいけない鉄則1】大声を出して逃げる
刺された痛みもあるせいでパニックになりがちですが、大声でわめいたり、いきなり背を向けて慌ただしく逃げたりするのは蜂をさらに興奮させるだけです。振り払うなどの威嚇行為は厳禁。余計な刺激を与えないよう、目立たないようにそっとその場を離れてください 。
2.傷口を洗い毒を絞り出す
安全な場所まで離れたら、傷口を流水でよく洗い流してください。患部が冷え腫れや痛みが和らぐとともに、蜂の毒を薄める効果があります。刺されてから数分以内に行うのが望ましいです。
刺された相手がミツバチで、針が傷口に刺さったままの場合は早目に抜いておきましょう。針の根本には毒嚢(どくのう:毒の袋)が残っているため、そのままだと体内にどんどん毒が送り込まれてしまいます。毛抜きなどの道具がないときは、横に払って振り落とすなどした方が無難です。下手に指で抜こうとすると誤って毒嚢を押し出してしまう恐れがあるからです。
針が残っていない場合は、傷口の周囲をつまむなどして圧迫し、毒と血を絞り出します。その後もう一度きちんと洗い流しておきましょう。
【ここでやってはいけない鉄則2】毒を口で吸い出す
毒を吸い出すならば専用の吸引器を使うのが確実ですが、手元にないからといって口で吸い出すのは止めましょう。
虫歯や歯茎などから毒が侵入する恐れがあり、二次被害を招きます。
3.傷口に虫刺され薬を塗る
毒を薄めたら、傷口を虫刺され用の薬でケアしましょう。抗ヒスタミン系成分を含むステロイド系軟膏が適切です。抗ヒスタミン成分とは、一般的にはじんましんやアトピーなどの症状緩和に使用されるもので、痒み止めの効果があります。ステロイド成分は、「副腎皮質ホルモン薬」とも呼ばれ、炎症やアレルギーを抑える働きがあります。
参考までに主な働きと成分例をまとめておきます。
成分 | 効果 | 成分例 |
---|---|---|
抗ヒスタミン | かゆみのもとになるヒスタミンを和らげる。一般的な痒み止め軟膏や虫刺され軟膏に使用されている | ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
ステロイド | 皮膚の炎症や痒みを抑える。外用薬としてさまざまな薬に使用されている | プレドニゾロン酢酸エステル、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、デキサメタゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾン酢酸エステル |
どちらも特別な薬ではなく、市販の虫さされ薬によく配合されています。よく分からなければ薬局へ行って蜂に刺されたと伝えるとよいでしょう。
【ここでやってはいけない鉄則3】傷口に尿をかける
傷口に尿(アンモニア)をかけて毒を中和するという民間療法が有名ですが、まったく効果がないうえ、尿に含まれる雑菌のせいでかえって皮膚炎を引き起こす恐れがあります。
蜂の毒には強い酸があると考えられていた時代に広まった対処法ですが、毒の正体は「ヒアルロニダーゼ」などのタンパク質であることが判明しているため、アルカリ性のアンモニア水で中和できるものではありません。またそもそも、排出したばかりの尿にアンモニアは含まれておらず(経時変化で尿素が分解されアンモニアになる)二重の間違いがある対処法です。
4.傷口を冷やす
薬を塗ったら、濡れたタオルなどで傷口を冷やして安静にしましょう。血の巡りが良くなると腫れがひどくなります。そして、できるだけ医師の診察を受けてください。蜂毒は反応が早いため、刺されてから20~30分経っても強い症状が表れない場合は危険性が低いと考えられますが、自己判断は危険です。刺された相手がスズメバチならなおさらです。
応急処置の後は速やかに皮膚科を受診しましょう。
ショック兆候が出たら大至急病院へ
痒みや熱感のほか、頭痛、めまい、嘔吐、呼吸困難などの強い兆候が出たら「アナフィラキシーショック」の疑いがあります。蜂毒へのアレルギー反応で引き起こる症状のことですが、最悪の場合命を落とすため、救急車を呼ぶ、救援隊を要請するなどして大至急助けを呼んでください。自分が同行者である場合、助けが来るまで気道の確保や心臓マッサージが必要なときもあります。
アナフィラキシー対策としては、医師から「エピペン(アドレナリン自己注射薬)」という補助治療薬の処方を受けることができます。あくまで一時的な処置でしかありませんが、症状の進行を緩和し、有効です。ただし根本的な治療ではないので、エピペンを投与後も必ず病院にかかってください。
さいごに
正しい応急処置の知識を身に付けることは大切ですが、蜂に刺されないための知識を持つことも同じくらい大切です。自然の多い場所に行くときは、黒っぽい服装を避ける、強い香水や化粧水は付けない、蜂の動きが活発になる秋口は特に警戒するなど、蜂に刺激を与えない努力を怠らないようにしましょう。
蜂の巣はそのままにしておくと非常に危険です。蜂の巣が危険な場所にできてしまった時には「蜂の巣駆除マイスター」にご相談ください。
専門的な知識と技術を持つ蜂駆除業者へ依頼できます。