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世帯年収300万円台で新築一戸建てを購入したかのんこ家のやり方を教えます!
マイホームは夢のまた夢なんて思っていませんか?

男性の平均年収が400万円台前半の今、マイホームの購入自体を「厳しい」と感じる方も多いでしょう。
しかし、2018年のフラット35利用者は年収400万円未満の方が22.3%もいます。もちろん、その中には「実家が土地を持っていた、だから買えた」……なんてこともあるでしょう。でも、我が家のように一から土地を買って、住宅を建てている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、節約ブロガーかのんこから「マイホーム購入を安くできるテクニック」を3つをご紹介します。
かのんこが選ぶ安くマイホーム購入する3つのテクニック
①仲介手数料を節約する

マイホーム購入の際は、とりあえず地元の不動産会社に行く、という方が多いと思うのですが、基本的に不動産会社の紹介する物件は「仲介」になるので、仲介手数料がかかります。
仲介手数料は「物件価格の3%+6万円」。たとえば3,000万円の物件なら96万円、4,000万円の物件なら126万円の手数料です。
平均年収程度の方にとって、100万円前後の手数料が浮くのは、大きいでしょう。問題は、どのようにして仲介手数料を節約するのか、です。実際に私が経験した値下げ例を紹介します。
不動産会社の合見積もりで仲介手数料を減額

不動産会社は基本的にREINSという指定流通機構の運営するネットワークシステムを利用して不動産情報のやりとりをしています。そのため、別々の不動産会社でも同じ物件を紹介できることがほとんどです。
そこでやっておきたいのが、同じ物件を複数の会社で見積もりを出してもらう合見積もり。
私は実際に合見積もりをした結果、不動産会社によって、仲介手数料が大きく違うことに気づきました。
というのも法令で定められている仲介手数料は「上限が定められている」だけなのです。
上限で見積もられることもあれば、50%で見積もられることも。頑張る営業だと、「売主からも仲介手数料は貰っているので、お客様にはゼロで!!」というケースもあり、衝撃を受けました。
監修者から:
私たちは仲介会社に物件を販売して頂き、仲介手数料の交渉をしない不動産業者なので、かのんこさんの行った仲介料の交渉はすごいと思います。
ただし「合成の誤謬」といいますか……皆さんが値引きを交渉するようになると、業者は困ってしまいます。たとえば、東急リバブルには社員が3000人以上。社員一人あたり10万円の値引きをしたと仮定すると、値引き金額の合計は3億円です。会社としては、大打撃になりかねません。
そのため、仲介料の交渉が難しいこともあります。だからこそ紹介する価値のある手法とも言えますが……。
そもそも仲介手数料不要の物件にする(売主直売を利用する)

LIFULL HOME’Sなどの不動産サイトを見ると、「取引態様」という欄があります。
そこをチェックすると、仲介手数料をそもそも払わなくていい物件を見つけられます。
不動産の取引態様は3種類です。仲介、代理、売主。それぞれの取引がどのような内容なのかは、下記を参考にしてください。
- 仲介(媒介)……仲介手数料必要(交渉次第で変わる)。専任媒介、一般媒介と書いてあるのも仲介の一種です。
- 代理……買主は仲介手数料が不要の場合が多いが、売主は必要。
- 売主……仲介手数料不要。
我が家が新築戸建を買ったのはこの理由が大きく、築浅中古戸建2,500万円台を仲介手数料プラスして買うのなら、2,700万円台の売主直売だった分譲地の新築戸建を買ったほうが良いのではないか、と思ったからです。
監修者から:
仲介料の節約は確かに魅力的です。しかし、仲介料の節約ばかりにこだわりすぎないように気を付けてください。
不動産仲介料は通常かかる経費です。まず考えるのは、自分が気に入る物件を買うこと。それを軸に「売主物件で良い物件があればプラス、仲介物件になった場合はプラスマイナスゼロ」と思ったほうが、良い物件に巡り合えると思います。
②ローン代行料を節約する

住宅購入の見積もりを確認すると、大体の会社がローン代行料を設定しています。
このローン代行料とは、住宅ローンの審査・手続きを不動産会社にお願いするための費用。不動産会社の言い値で金額が決まるので、値引きする絶好のポイントになります。
中には「30万円」と値段をふっかけてくる会社もあるので注意してください。実際に1社ありました。一般的な相場は、10万円程度のようです。
我が家の場合は営業と交渉し、32,400円で手を打っています。何故、無料になるまで強気でいかなかったかと言うと、単純に営業と仲違いしたくなかったからです。
もちろん、不動産会社を介さずに住宅ローンの審査・手続きをしてしまえば、ローン代行料を浮かすこともできます。
「うちでやると審査に通りやすい」と言う不動産会社もありますが、銀行側は不動産の価値、買主の年収・勤続年数などを見ますので、自分で審査をしても何ら問題はありません。
③ネット銀行で節約する

住宅ローン金利はネット銀行が安いです。
たとえば変動金利だと、住信SBIネット銀行が0.447%(掲載金利はすべて2019年8月時)と非常に低い利率となっています。
メガバンクのみずほ銀行の金利は0.625%なので、金利差は0.17%。この0.17%がどれだけ返済総額に影響してくのか試算してみます。
たとえば3,000万円の物件なら……
住信SBIネット銀行 | みずほ銀行 | |
変動金利 | 0.447% 35年 | 変動金利0.625% 35年 |
月々の返済額 | 77,174円 | 79,544円 |
総返済額 | 32,413,291円 | 33,408,345円 |
総返済額の差額は995,054円となりました。
月々で見るとたいしたことがないように思いますが、金利差0.17%で約100万円も利息が増えたことになります。
このように、安さを重視したいのであれば、自身でネット銀行の住宅ローン審査・手続きをしましょう。
ただしネット銀行には、以下のような問題もあります。
- ネット銀行の多くがつなぎ融資ができない。楽天銀行は可能。(注文住宅は土地購入と建物購入を別のタイミングで決済することが多いので、つなぎ融資の利用が多い。)
- 利用条件が厳しい。税込年収400万円以上を利用条件にしている銀行が多いです。※じぶん銀行、au住宅ローン等は年収200万円以上
- 審査・手続きともに時間がかかります。メガバンクは1週間以内ですがネット銀行は1週間~10日ぐらい。
「つなぎ融資」とは?

住宅ローンは通常、家が完成したものではないとお金を借りることができません。
しかし、マイホーム購入の場合、工事着工金など家が完成する前にもまとまったお金が必要なケースが多いです。そうした住まい完成前でもお金を借りれることが「つなぎ融資」です。
最後に……

大きいお金が動くときほど1万円台の節約を大切に
住宅購入の契約は難しい用語がたくさん出てきて、辛くなる時もあると思います。でも、ひとつひとつ、細かい節約をすると、トータルでは大きな金額が浮いてくるでしょう。是非、皆様もお得にマイホームを購入してくださいね。
監修者から:
ご自分で出来ることを自分でやって節約、相見積もりによって経費を節約するという考えは素晴らしいと思います。一方、自分で行動する自信が無かったり、時間が無い方はその部分を業者に代行してもらってフィーを支払う選択肢もあります。
いずれの方法でも、まずは「ご自分が満足できる良い物件を探す」を軸にマイホームの購入を進めることは忘れないでください。
監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士