[PR]

 新型コロナウイルスの感染や重症化を「免疫」の働きで防ぐため、世界各国でさまざまなワクチンの開発が進んでいる。どのようなワクチンが研究されているのか。実用化が待ち望まれているのに、時間がかかるのはなぜなのか。

 世界保健機関(WHO)によると、新型コロナウイルスのワクチンは6月22日時点で140種類を超す研究が進み、すでに13種類がヒトで安全性や効果を調べる臨床研究の段階に入っている。

 たとえば、ウイルスの毒性を弱めて体内に入れる「生ワクチン」や、感染性をなくしたウイルスやその一部を使う「不活化ワクチン」がある。生ワクチン麻疹はしか)など、不活化ワクチンはインフルエンザなどで実績があるワクチンだ。

 ただ、こうした従来型ワクチンには課題もある。ウイルスそのものをワクチンの材料に使うため、ウイルスを培養して増やすのに長い時間がかかり、感染を防ぐため厳重に管理された設備も必要だ。

 そこで、開発時間やコストを抑えられると期待されるのが、ウイルスそのものを材料に使わないタイプのワクチンだ。

 遺伝子操作技術を使ってウイルスのたんぱく質を作り、ワクチンの材料に使う「遺伝子組み換えたんぱくワクチン」や、ウイルスの外見そっくりな「VLPワクチン」がある。

 さらに新しいタイプのワクチンとして「遺伝子ワクチン」が開発されている。ウイルスの遺伝情報の一部だけを体内に入れることで、免疫反応を起こす。

 遺伝子ワクチンは、日本では製薬企業アンジェスと大阪大学動物実験を進めている。米バイオ企業のモデルナ社は、開発中の遺伝子ワクチンについて7月にも3万人規模の最終臨床試験を始めると発表した。

 ワクチンに混ぜる「アジュバン…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事です。

980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら

  • 国内の感染者

    +82人18274人

    死者

    +2人971人

    退院者

    +57人16978人

  • 6/25 21:00 時点

    退院者数はクルーズ船の乗客らを含めた数。厚労省などによる

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ