梅雨の時期に入り、今、全国の自治体では、3密になりやすい避難所での新型コロナウイルス対策が急がれています。こうした中、6月24日、石巻赤十字病院が、宮城県内の危機管理担当者を招き、対策を施した避難所についての講習会を開きました。

石巻赤十字病院で開かれた講習会には、宮城県や仙台市、石巻市など3市1町の危機管理の担当者や医療従事者など、およそ90人が集まりました。

24日は、感染症の専門家である病院スタッフが、集団感染を生まない避難所の設置方法についてデモンストレーションを行いました。

実際に避難所で使う段ボールベッドや、飛沫拡散防止用のパーティションを次々と組み立てていきます。

堤勇高リポート

「こちらがデモンストレーションで組み立てられたパーティションです。従来の避難所にあるものと比べてかなり高さがありますが、上からのぞくと避難者の健康状態などが確認できます」

パーティションの高さは、1メートル45センチ。この高さがあれば、「飛沫の拡散防止」と「通路からの避難者の体調確認」が両立できるということです。

また、段ボールの組み立ても簡単なものが多く、一度、解体してもまた再利用することが可能です。

参加した医療従事者

「思ったよりも簡単で軽いですし、女性でも簡単にできるんじゃないかと思いました」

24日はこのほか、石巻赤十字病院の植田信策副院長が、新型コロナウイルスと災害が同時に来た場合でも、クラスターを生まない避難所の運営方法について講義を行いました。

石巻赤十字病院 植田信策 副院長

「各地でこういうデモンストレーションや、訓練をしていくことで、こういう避難所が正しい避難所なんだ、安全な避難所なんだということを知っていただくということを広めていきたいと思います」