河井克行前法務大臣の秘書だった男性がＪＮＮの取材に応じ、「初当選した衆院選の時にも、地方議員などに現金を配っていた」と証言しました。

　河井克行容疑者（５７）は、妻の案里容疑者（４６）が初当選した去年の参議院選挙で、地元議員ら９４人に総額およそ２５７０万円を渡し買収した疑いで逮捕されました。

　克行前大臣は１９９６年の衆議院選挙で、広島３区から立候補し初当選しました。その選挙の直前まで秘書を務めていた男性は、「当時、克行前大臣が地方議員などに現金を配るところを見た」と証言しました。

　「広島県会議員、市会議員、町会議員、有力な地域の方への「袖の下」ですかね。（箱は）煎餅だったと思う。その下にお金を入れて渡す感じ」（元秘書）

　男性は、「現金を受け取った人は如実に態度に表れるので、すぐにわかった」と話しています。

　また、克行前大臣が地域の有力者が集まった食事会などに挨拶に行った際には、「代金を克行前大臣や後援会が支払うこともあった」と言います。

　「熱烈なファンがいるなと思ったけど、ファンといっても、お金を渡しているからファンになるのかと」（元秘書）

　男性は、こうした実態について、「当たり前の光景だった」と話しています。