豪メルボルンでコロナ第2波の恐れ、住民以外に訪問自粛要請
【6月22日 AFP】オーストラリア第2の都市メルボルンで、新型コロナウイルス流行の第2波が懸念されており、市当局は感染拡大防止のための各種制限を強化した。また住民以外に対しては、同市訪問を差し控えるよう、注意喚起が行われた。
ビクトリア(Victoria)州では先週1週間で110人以上の感染が報告され、その多くがメルボルン市内で確認された。これを受けて他の自治体は、メルボルン市内で指定された「ホットスポット(局地的流行地)」6か所を訪れないよう警告した。
ビクトリア州に隣接するニューサウスウェールズ(New South Wales)州のグラディス・ベレジクリアン(Gladys Berejiklian)首相は、メルボルン訪問予定者は「計画を再考する」よう促した。
ベレジクリアン州首相は、一時は同国の感染拡大の中心地となっていたものの、ここ数週間は新規感染者がほとんど報告されていないシドニー市内で記者団に対し、「現段階で呼び掛けたいのは、ホットスポット訪問は避けるべきだということだ」「やむを得ない場合を除き、現段階でメルボルンへ行くことは勧めない」と述べた。
ビクトリア州当局は感染者の再増加を受け、予定されていたレストランやカフェでの客数制限の緩和を見合わせ、自宅での集まりに関する制限も強化した。
同国の他の場所では、新規感染者が減少して経済活動の再開が進められており、メルボルンにおける制限の再強化は、規制緩和後初めての大きな後退となった。
メルボルンの感染者数は比較的少数にとどまっているとはいえ、当局が感染経路を特定できていない市中感染が増えており、すぐに制御不能に陥るのではないかという懸念が強まっている。(c)AFP