実体経済は低迷しても、株高はしばらく続きそう…(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新型コロナウイルスで大打撃を受けた株式市場だが、最近の株価は見事にV字回復している。当面、壊滅的な打撃を受けた実体経済の低迷は続き、今後は感染拡大の「第2波」の懸念もある。それでも株価は上がると予想される。その理由を解説する。(トリオアセットマネジメント株式会社代表取締役 奥村 尚)

株価が大きく下がり
上げてきた経緯

 2020年2月、株価はガツンと大きく下げた。下がったのには理由がある。いうまでもなく、新型コロナウイルスだ。

 そして、上がった。上がったのにも理由がある。これは、後述する。

 まずは、大きく下げて、そして上げてきた経緯を、株価の推移を見ながらおさらいしておきたい。

 2019年末、日経平均は1988年から1990年までの3年間の昭和バブル期を除くと、年次終値ベースでは最も高い位置、2万3656円で終わった。これは、ほんの半年前のことだ。

 1987年から2019年までの推移を単純化して日経平均年終値だけでチャートにしたので見ていただきたい。