【新型コロナ】欧州経済に回復の兆し、英国は制限緩和へ

新型コロナウイルス流行によって記録的な落ち込みとなった欧州経済に回復の兆しが見えた。ＩＨＳマークイットが23日発表した６月のユーロ圏総合購買担当者指数（ＰＭＩ）は47.5と、予想の43.0を上回った。

　　ドイツとフランスのＰＭＩも予想を上回り、フランスは拡大と縮小の分かれ目である50を超えた。英国はウイルス対策の制限を一段と解除しようとしている。

　　一方でドイツでは陽性者１人が何人に感染させるかを示す実効再生産数が引き続き政府目標を上回り、22日は2.76だった。政府は１未満を目指している。

　　アジアではデルタ航空が中国行き路線の運航を近く再開。中国は新たな感染拡大への対応に取り組んでいる。シンガポールは新型コロナの影響が残る中、総選挙実施を決めた。

　　米ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データによると、世界の感染者数は900万人、死者数は47万2000人を超えた。　

　　世界保健機関（ＷＨＯ）によれば、世界の新型コロナウイルスの新規感染者は22日、過去最多の18万3000人に達した。ＷＨＯの緊急事態プログラム責任者マイク・ライアン氏は、過去１週間の感染者増加率がブラジルで25％、チリで41％、アルゼンチンで38％など中南米での感染拡大が著しいと説明した。

　　香港では22日の新規流入症例が30件と、１日当たりの増加数としては４月３日以来最多となった。デルタ航空は米ワシントン州シアトルと中国の上海浦東国際空港を結ぶ路線を25日に再開させると発表した。

デルタ航空、米国・中国間のフライトを25日に再開

　　北京市衛生健康委員会は23日、新規感染症例が22日に13件だったと発表した。感染再拡大以降の累計は249件に達した。21日は新たに９件が報告されていた。本土全体の感染症例は22日に22件増。韓国で確認された新型コロナ感染者は46人増加。メキシコの22日の新規感染者は4577人。

北京のコロナ新規感染症例、22日は13件－前日から若干増加

新型コロナは静かに広がる、北京の現状見よ－暗く湿った場所に潜伏か

　　米国ではフロリダ州の過去７日間の新規感染者が２万2891人と、７日間の移動平均は過去最多となった。テキサス州のアボット知事は州内で新型コロナ感染症（ＣＯＶＩＤ１９）の感染拡大が「容認できないペース」で加速しており、封じ込める必要があるとの見解を示した。ただ、「テキサス州の再封鎖は今後も最後の選択肢になろう」と述べた。同州の陽性率は９％前後と、５月後半の約4.5％から大幅に上昇したという。

　　カリフォルニア州の感染者増加率は2.4％と、７日間の平均2.2％を上回った。22日の新規感染者は4230人と、１日当たりで過去３番目の多さとなった。

　　全米の新型コロナ感染者数は22日午後の時点で、前日から２万4774人（1.1％）増加し229万人に達した。増加率は過去１週間の平均である1.2％をわずかに下回った。米ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データで明らかになった。

原題：Europe Economies Show Recovery; U.K. to Ease Rules: Virus Update、German Health Officials Caution as Infections Still Above Target、Coronavirus Tracker: Global Cases 9.1 Million; Deaths 472,216、Tokyo Disney Eyes Reopening; Indonesia Gets Help: Virus Update（抜粋）

— With assistance by Jonathan Levin