ほぼ日刊イトイ新聞

2020-06-24

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・何年も前のことだけど、一度、ここに書いたっけなぁ。
 いま、この時期にまた思い出したので、また書きますね。

 京都にいるときでした。
 ゆっくりお昼前くらいに起きてきたぼくに、
 家の人が言いました。
 「すっごくはっきりした寝言を言ってたね」。
 いやだなぁ、へんなこと言ってたら困るなぁ。
 「え、なんて言ってた?(ドキドキ)」
 「まるで、起きてるみたいな口調で、通気性って」
 「つうきせい、って言ったのか」
 「そう、通気性」
 ただこれだけのことなのですが、実は、ぼくは、
 そのとき以降、「通気性」を意識して生きているのです。
 他の言い方をすれば「風通しをよくすること」です。
 外と内の間があんまり閉じてないような状態、
 空気が動いていて、よどんでないということ。
 寝言でそう宣言したぼくが、どういう理由で言ったのか? 
 いまだによくはわかっておりませんが、
 なにかにつけて「通気性」を大事にしろよ、
 というお告げみたいなものと受けとめております。

 それから、時は流れました。
 これまで、通気性を大事にしてきてよかったと思います。
 通気性の反対は、「密閉性」ですが、それはダメだ。
 むれるし、健康が損なわれる気さえします。
 個人的にも、会社としても、社会も、通気性が大事だよ、
 と言ってきたら、こういう時代になりましてね。
 そうですよ、新型コロナウイルスの大騒動ですよ。
 どうでしょう、皆さま、「通気性」が役に立ちましたよ。

 他に、これまでぼくが言った「いい寝言」があれば、
 もう予言者のようにね、ちょっとえらそうに発表します。
 といっても、この原稿を書いている現在、
 深夜の2時過ぎなので、寝言を採取した人は就寝中。
 「通気性」以外で、ナイスなキーワードがあったら、
 夜が明けてから聞いておくということにします。

 それはそうと、もう、ラーメンも食べに行ったし、
 昨夜は、お好み焼きのテーブルも囲んで、うれしいね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いよいよ、次は、日帰り温泉にでも行こうと思ってます。


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