社労士の勉強はこの順番で決まりです【徹底解説】

アイキャッチ 勉強の順番 勉強法

社労士試験の勉強の順番は?
どの科目から、どんな順番で勉強すればいい?
効率よく、安心して勉強に取り組みたいな

こういった疑問に答えます。

こんにちは、わいあーるです。
1年9ヶ月の受験勉強で、平成最後の社労士試験に合格しました。

社労士試験には、下記の特徴があります。

  • 科目数が多い(8科目)
  • 科目合格制度がないので、一発で全科目をパスしなければならない

上記の特徴のために、毎年多くの受験生が涙をのんでいます。

合格するには、戦略的な勉強が必要になります。
科目の順番を意識することも、合格戦略の一つです。

科目の勉強順はどうすれば良いだろう

と考えているあなたは、すでに他の受験生をリードしています。

このページを読んで効率の良い勉強順・勉強法を知り、さらにリードを広げましょう!

社労士の勉強はこの順番で決まり

オススメの順番は、下記のとおり。

  1. 労働基準法
  2. 労働安全衛生法
  3. 労働者災害補償保険法
  4. 雇用保険法
  5. 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
  6. 健康保険法
  7. 国民年金法
  8. 厚生年金保険法
  9. 労務管理その他の労働に関する一般常識
  10. 社会保険に関する一般常識

通信教育・通信講座のフォーサイトさんが推奨する順番(外部リンク)を、少しアレンジしています。

この順番で勉強するメリットは、下記のとおり。

  • 本試験の出題順にほぼ沿っているため、記憶の引き出しがスムーズ
  • 労働基準法で、労働科目を理解するベースが作られる
  • 健康保険法で、社会保険科目を理解するベースが作られる
  • 一般常識2科目は特殊。他の科目と違い「浅く広く」が大切になる。最後にもってくることで、他科目とは頭を切り替えて取り組める

上記のメリットのうち、労働基準法と健康保険法について補足します。

勉強の流れは「全体→細部」

「全体→細部」の流れは、勉強の鉄則です。
全体像を把握して自分の現在地を俯瞰すれば、ブレずに勉強を進められます。

社労士受験において、労働基準法は労働科目「全体」の勉強にピッタリです。
初めに労働基準法を勉強して労働ルールの基本を知っておくと、労働安全衛生法をはじめ、他の労働法をスムーズに覚えられます。

個別の労働法と労働基準法との関係は、下記のとおり。

  • 労働安全衛生法は、労働基準法から分離・独立した法律
  • 労災保険法のベースは、労働基準法第八章「災害補償」
  • 労働契約法のベースは、労働基準法第二章「労働契約」 など

他方、社会保険科目では、健康保険法を「全体」として位置づけることができます。

健康保険法はボリュームがあります。
ボリュームがあることは、勉強する側にとって頭痛のタネですね。
しかしその分、他の法律と重なる部分がたくさんあるので、健康保険法は丁寧に勉強することをオススメします。

社会保険各法のうち、健康保険法と重なる法律は下記のとおり。

  • 厚生年金保険法(適用について)
  • 介護保険法(保険料について)
  • 国民健康保険法(健康保険法と同じ医療保険)
  • 船員保険法(健康保険法と同じ医療保険)
  • 高齢者医療確保法(健康保険法と同じ医療制度)

一度で健康保険法を理解するのは難しいので、何度も繰り返し勉強しましょう。
健康保険法の理解が進むと、連動して他科目の理解度もアップしますよ。

デメリットは年金科目の順序

合理的に見える勉強順ですが、残念ながらデメリットもあります。
デメリットは、「国民年金法」と「厚生年金保険法」が本試験の出題順と逆である点です。

このデメリットを把握していないと、本試験でうっかりミスをおかすリスクがあります。
本試験択一式の出題順は、例年下記のとおりです。

  1. 労働基準法及び労働安全衛生法
  2. 労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む)
  3. 雇用保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む)
  4. 労務管理その他の労働に関する一般常識
  5. 社会保険に関する一般常識
  6. 健康保険法
  7. 厚生年金保険法
  8. 国民年金法

国民年金法は年金制度のベースとなるので、受験勉強の段階では「国民年金法 → 厚生年金保険法」の順番が効率的です。
しかし本試験では「厚生年金保険法 → 国民年金法」の順に出題されます。
だからといって、本試験に合わせて「厚生年金保険法 → 国民年金法」の順で勉強するのは混乱の元です。やめましょう。

本試験の年金科目は、細心の注意を払って解答しましょう。

なお、一般常識2科目も本試験と順番が違いますが、この点は大きなデメリットにならないでしょう。

次に、順番を意識した具体的な勉強法を見ていきます。

社労士勉強法:順番を固定する

勉強する科目の順番を決めたら、順番を固定します。
脳内に目次を作るためです。

例:桃太郎

例として、「桃太郎」で考えてみます。
桃太郎はどんなストーリーだったでしょうか?

  1. 川に桃が流れてくる
  2. 桃太郎がきび団子で仲間を集める
  3. 鬼を退治する
  4. 幸せに暮らす

ざっくりとこんな感じですね。
上記のストーリーをあなたが簡単に思い出せる理由は、桃太郎のストーリー(≒順番)が固定されているからです。
(当たり前ですが、お家にある桃太郎の絵本の中身が変わることはないですよね。)

今日久しぶりに桃太郎を読んだら、1ページ目でいきなり鬼退治してて、次のページで幸せに暮らしていたら、川に桃が流れてきて…???

というように、絵本のストーリーが変化することはあり得ません。
ストーリーが固定されているため、何回も読むうちに自然と桃太郎のお話を覚えてしまうのです。

「社労士受験」の絵本

桃太郎と同じことを「社労士受験」に応用します。
「社労士受験」を一冊の絵本だと考えましょう。

  1. 労働基準法
  2. 労働安全衛生法
  3. 労働者災害補償保険法
  4. 雇用保険法
  5. 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
  6. 健康保険法
  7. 国民年金法
  8. 厚生年金保険法
  9. 労務管理その他の労働に関する一般常識
  10. 社会保険に関する一般常識

上記の科目の順番(≒ストーリー)を固定して勉強します。すると、

労働安全衛生法は初めの方
徴収法は真ん中くらい
社会保険一般常識はラストだ

と、ぼんやりと「社労士受験」のストーリーをつかめるようになります。

さらに順番を固定して勉強し続けると、やがて脳内にクッキリと目次が見えてきます。
科目の順番はもちろん、各科目の構成も脳内で見えてくるのです。
脳内に目次ができれば、

似たような知識あった気がするな。なんだっけ?

と記憶を呼び起こしたいとき、非常に役に立ちます。

順番を固定するのは、テキスト通読の勉強の時だけでオッケーです。
テキスト通読は、労働基準法〜社会保険一般常識まで一気にやりましょう。

全科目テキスト通読は、3週間以上かかる、なかなかしんどい工程です。
しかしここで踏ん張って「順番を固定して全科目通読」の勉強を繰り返してください。
脳内で目次が見えるようになり、勉強効率が飛躍的に上がるでしょう。

勉強する順番を固定して、脳内に目次を作りましょう。

社労士受験は勉強の順番にまで気を配ろう

ここまでをまとめます。

  • ベストの勉強順は、下記のとおり
    1. 労働基準法
    2. 労働安全衛生法
    3. 労働者災害補償保険法
    4. 雇用保険法
    5. 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
    6. 健康保険法
    7. 国民年金法
    8. 厚生年金保険法
    9. 労務管理その他の労働に関する一般常識
    10. 社会保険に関する一般常識
  • 科目の順番を固定して、テキストを通読する

もしもあなたが、

いやいや、こっちの順番のほうが良いだろ

と思うのであれば、そちらを優先してください。
押し付けられるよりも、納得する方が大事です。
勉強時には教材を、本試験では自分を、信じる力が合格を呼び寄せます。

「社労士受験」という絵本は、一冊読み終えるまでに時間がかかります。
けれど何度も何度も繰り返せば、桃太郎のようにスムーズに思い出せるようになります。

科目の勉強順にまで気を配り、効率よく合格を目指していきましょう!