G1デビュー深谷が風切る/競輪
<びわこ競輪:高松宮記念杯>◇G1
09年7月22日の初出走から316日、深谷知広がついにG1のステージに立つ。
ジュニアの世代から世界を相手に活躍した深谷の魅力は、鋭い出足と後掛かりする競輪向きの加速力だろう。何より先行に強いこだわりがある。A級を無傷の18連勝であっさり通過した深谷は、S級初戦の大垣も1着を並べて決勝を迎えた。史上最速のS級Vも懸かってかっていたが、深谷は「(優勝を)意識せず自分の競走ができればいい」ときっぱり。実際、打鐘過ぎからスパートした深谷は逃げ切り寸前のところで榊枝輝文のイン強襲に屈しても「先行できたから納得」と淡淡とレースを振り返った。
その後も順調と言っていいだろう。2月、玉野東西王座戦の前座F1でS級初優勝。初のG2となる4月共同通信社杯は直前のけが(足指骨折)で棒に振ったが、直後の武雄ルーキーチャンピオンでは同期の抵抗をねじ伏せ、逃げ切りV。直前の一宮F1でもニブレット-ムルダーを相手に主導権を奪取。ニブレットに番手に入られる不運があり4着に敗れたが、存在感を見せつけた。
G1デビューを前に「駄目もとで自分の競走をするだけです。それで結果が付いてくればいい」ときっぱり。深谷は信念を貫く決意だ。
[2010年6月2日11時46分 紙面から]
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